TVドラマ『たった一度の約束〜時代に封印された日本人』は、先週、新聞で紹介されていたのを読んで、僕は楽しみにしていた。
その放送が、今日の夜9時からとあって、それに間に合うように帰宅し、食事もすませて観る。
内容は、日本映画の草創期に映画会社(現在の「日活」)を起し、映画興行で大成功を収め、そして、中国・孫文の辛亥革命に多大な資金援助した実業家・梅屋庄吉。その妻・トクとの夫婦の物語。
「自分と孫文の関係は、口外してはならぬ。」と言い残して息を引き取る梅屋庄吉。
それをのちに、長年仕えた元老秘書と娘が語りながら明らかにするドラマ構成。
なかなか見応えのあるTVドラマだった。
僕は3年前、目黒の台北駐日経済文化代表処(台湾の駐日大使館)で、辛亥革命100周年記念として開催された「孫文と日本の友人たち−革命を支援した梅屋庄吉たち」特別展を観た。
清朝を倒し革命を成功させた中国の革命家・孫文についても関心があるし、彼の妻である宋慶齢にも、僕は以前に「宗家の三姉妹」という小説と映画を観て興味がる。
その孫文を資金的に援助した日本人の梅屋庄吉。
特別展を思い出しながら、僕はTVドラマを観た。
なぜなら、その特別展に展示してあった写真が、何点もドラマの中に出てきたからである。
その特別展は、珍しく撮影禁止でなかった。
3年前のブログにもアップしたが、この機会にもう一度、その時に撮した写真をアップする。
孫文を生涯にわたって支援し続けた日本人資産家・梅屋庄吉。
梅屋は孫文と「君は兵を挙げよ、われは財をもって支援す」との盟約を結び、現在の貨幣価値で1兆円を超える革命資金を提供したと言われている。また、孫文の秘書となり、愛し合うようになった宋慶齢との縁を結んだのも梅屋庄吉夫妻で、自宅で結婚披露宴を開いた。
このような人物がいたことに、あらためて日本人としての誇りを感じるTVドラマだった。