夕方、東京国立博物館に寄る

 現在、東京国立博物館の平成館で、縄文展「縄文―1万年の美の鼓動」が開催されている。
 7月初めから開催されていて、行きたいと思いながら、なかなかその機会がなく、9月2日までなので、今日の夕方、時間を作って寄った。
      
 入場から混雑を予想していたが、夕方だったのでチケット購入待ち時間なしだった。
      
 待ち時間なしで会場の平成館に入ったが、場内は少々混み合っていた。
      

 縄文時代が始まったとされるのは約1万3000年前。
 その縄文時代の草創期から晩期までの1万年にわたる縄文時代の人々が作り出した生活の道具や装飾品、数々の土偶や、神秘的な魅力あふれた土器を、全国から集めて約200点が展示してあった。
 もちろん、縄文出土品で有名な、あの斬新的なデザインの火焔型土器もあったし、宇宙人を思わせる遮光器土偶も展示してあり、見応えのあるものばかりだった。
 それにしても、縄文時代とは、僕たちが歴史の授業で習ったのとは、まるで違って、不可思議な時代である。
 多くの学者が、近年、縄文時代の評価を改めて、その価値ある時代を見直しつつある。
 ここに展示してある出土品が発掘された遺跡の分布図も展示してあったが、日本全国に広く、数多くの遺跡があることに驚く。
 後年のように奈良とか、京都とか、江戸と、文化の中心があるのでなく、日本各地で、同じように芸術的にも文化的にも優れた作品が作られているのだ。
 そして、
 どんな精神文化から、このような斬新なデザインの土器が生み出されたのか。
 どんな精神思考から、何を願って、このような土偶が作られたのか。
 展示品を前にして、あらためて考えざるを得なかった。
 
 展示会場の最後に、撮影OKの土器が3点展示してあった。