今日の東京は、雨が降ったり止んだり、ちょっと動くと汗ばむムシムシの梅雨模様。
朝から午前中は、ファーム町田店のスタッフ。
午後1時から、今日もZOOMで全国もみんなと約1時間、このwithコロナの中での活動についての研鑽会。
◇新聞のアメリカ発のニュースを読みながら
最近、連日報道されているアメリカのニュース。
白人の警察官が黒人の男性を死亡させた事件で、抗議活動が激化し、「トランプ大統領はデモが鎮圧できなければ軍を投入すると警告したことに、国内外に波紋を広げている」とのこと。
更に、ジェームス・マティス前国防長官(退役米海兵隊大将)が、「米市民の憲法で保障された自由と権利を侵すことを米軍に対して命じる大統領は糾弾されなければならない」「我々は(大統領をはじめとする)公職にある者が米国憲法を愚弄していることを断固拒絶せねばならない」という声明を出して、トランプ大統領を批判している記事。
僕は、この記事を読んだとき、先日読んだ内田樹さんの『サル化する世界』の中に書かれていた「アメリカの憲法」について触れている個所を思い起こし、この記事を理解し納得できた。
内田樹さんは『サル化する世界』の中(本書123ページ~124ページ)で、次のように触れている。
・アメリカ合衆国憲法はそもそも常備軍の存在を認めていないのである。陸軍は必要なときに召集されるべきものであって、常備軍であるべきではないというのは建国の父たちの揺るがぬ確信であった。
・それは常備軍は必ず為政者に従い、抵抗権をふるう市民と敵対するということを経験的に知っているからである。
・アメリカは独立戦争を戦って宗主国から独立をかちとった元植民地である。アメリカの建国の正統性を保証するのは「抵抗権」であり、「革命権」なのである。だから、市民の抵抗権、革命権の行使を妨げるはずの常備軍を持たないことを憲法に定めたのである。
・海軍については、特殊な技能育成と、長期にわたる組織的な訓練がないと船舶は動かせなかったから、やむなく「準備し、保持する」ことを認めたのである。それに海軍の場合、抵抗する市民たちを艦砲射撃の射程から外にいれば何の被害も受けないし、市民を弾圧するためには、海軍も陸に上がって陸戦を戦わなければならない。「海軍は常備軍でもそれほど市民にとってリスクはない」という判断が下されたのである。
なるほど、「抵抗権」と「革命権」を守るために・・・・納得。
もう一度、内田樹さんの『サル化する世界』のその個所を、読みなおした次第。