映画やCM撮影の照明技師をしているTさんから紹介されたペルー・ボリビア合作映画『今日からぼくが村の映画館』が、新宿の武蔵野館で公開されていたの観に出掛ける。

とても心温まる映画だった。
世界の何処かには、今でもあんな村があって、あんな暮らしがあって、あんな素直な心があるんだなあ〜と村人たちの素朴な姿に感動。
何でも商品化されて溢れる情報と効率化を無意識に求めたり、そんな現代の生活。素直な心を忘れてしまった人間関係。懐かしい、なんとも言えない感情を思い出した映画だった。
物語は、南米ペルーの雄大なアンデス山脈に囲まれた小さな村を舞台。
映画に魅せられた少年の成長をつづったドラマ。

アンデスの小さな村(集落)に住む好奇心旺盛な少年。
新学期を迎えた日、村から離れた町に通う学校の庭先で、風に運ばれてきた映画の広告「風と共に去りぬ」が載った新聞の切れ端を見つける。
「映画って何だろう」と興味を持った少年は、トラックで移動する移動映画館で、初めて映画というものを知り、壁に映された映画に魅了する。
村人たちも観るが、学校に行ってない大人たちは言葉がスペイン語でまるでわからない。
少年の父も、娘が働きに町に行ったっきり帰ってこないので、町に行くことをあまり良い顔をしない。
この村では集落のみんなが一堂に会して物事を決めている。
一人のお婆さんが「町の文化が知れるし、スペイン語も学べるよ」と言って少年を擁護し、村人たちも徐々に映画に興味を持つ。
お婆さんが子供達を連れて映画に行く。壁に移った映像に驚いたり怖がったりする子ども達。少年は、映写機が或るトラックの中に入り込んで、興味深そうに映画の仕組みを聞く。

村人たちも興味を持って、お金がない者はお金の代わりにジャガイモ、チーズ、めんどり、ハーブ等をを持って映画を観るが、村人の殆どがスペイン語が分からない。
村人たちは草原の高台に集まって、少年に映画を観させて、それを皆の前で村の言葉ケチュア語で演じさせることに多数決で決める。
少年は映画を観ては、村人の前で振り付けをしながら弁士のように物語を語って村人を楽しませる。

しかし、あるとき、ぼろトラックは他の町に移動してしまう。
時が流れ、映画好きの少年は大きくなって映画監督にり、村の草原の中で映画を映し出すのである。それも、少年の姉が町から戻って来るシーンをストリーに。