月曜日・新聞とTVのおしゃべり

◇今日の朝日新聞朝刊の『折々のことば』
 哲学者の鷲田清一さんが、今日の『折々のことば』で紹介しているのは、歌人穂村弘さんの言葉だ。
          

 『めんどくさいという気持ちに、どうしても負けてしまうのだ。これはもう一種の犯罪・・・他人ではなく自分自身に対する犯罪だ。(穂村弘)』

 鷲田清一さんの解説
 「片づけのように、しなければとわかっていても、このままだと危ういとの予感があっても、目先のめんどくささに負け、ついに動かない。小銭を落としても、ちゃんと捜さずに「なかったこと」にしてしまう、そんな「つるんとした無感覚」は、社会との向きあい方についても言える? 歌人のエッセー集「野良猫を尊敬した日」から。」


 読んでいて、穂村弘さんの言う『めんどくさい=自分自身に対する犯罪』と、鷲田清一さんが言う『「つるんとした無感覚」は、社会との向きあい方についても言える?』が、妙に僕の心をざわつかせた。



Eテレ『100分 de 名著・宮沢賢治スペシャル』
 今日の放送は「第2回 永遠の中に刻まれた悲しみ」だった。
           
 詩集『春と修羅』について、山下聖美さん(日本大学芸術学部教授)が解説していた。
 教科書にも載っているお馴染みの、妹トシの死への悲しみを表現した「永訣の朝」などを取り上げて、一人の人間の心のうちを描く単なる詩ではなく、宇宙や無限につながる人間の心象を描く「心象スケッチ」なのだと賢治は言っていると考察していた。