1日の夜に「越中おわら風の盆」を八尾町で観賞して、宿泊ホテルが金沢市内だったので、毎月オンラインの「男達のZOOM研鑽交流会」常連メンバーで、今は顔だけ合わせてのお付き合いのモリヤマさんに連絡したら、「ぜひ、市内観光なら任せてよ」と快い返事をいただき、2日に会うことになった。
モリヤマさんは金沢生まれで金沢育ちだが、いまは金沢市の隣の白山市に住んでいる。
つい先日、金沢市内のボランティアガイドの免許を、1年半かけて取得したという。金沢の歴史などの座学が25回、そのあと実際の観光名所を周りながらの実習をしたらしい。
新幹線が通ってから金沢市内観光は好調で、さらに最近、金沢港にクルーズ船が寄港するようになって、ボランティアガイドの需要は多いとのこと。9月27日がモリヤマさんのガイド初デビュー。「今回、ガイドの練習台になってよ」と。
僕の興味から印象に残っている案内してもらったところを記してみる。
◇早朝に兼六園
「夏の兼六園は5時に開門だから、早朝の兼六園がお薦めだよ」との言葉に、八尾から帰って1時に寝たのだが、ホテルに6時に迎えに来てもらって案内をお願い。
なんと、7時までは入園料無料だ。
早朝で涼しい、静かな「兼六園」を案内してもらった。
先ず、入園して「なぜ、金沢って名が付いたか知ってる?」と、金城霊沢(きんじょうれいたく)を案内された。
「そうか、金沢は砂金が採れたのだ」と、納得。
次に、これが有名な「根上松」とのこと。
確かに見事な松ではあるが「幼松を盛り土に植えてから徐々に土を除いていく」とは、13代藩主・前田斉泰とは、どんな嗜好の持ち主なのかと・・・植物がカワイソウ・・。
そして「兼六園といったら、この霞ヶ池」と言うだけある。
「必見なのは、ことじ灯籠と虹橋」とのこと。
これが「ことじ灯籠」。足が二股になっていて、琴の糸を支える琴柱(ことじ)に似ているのでその名が付いたらしい。
そしてなんとなんと、この兼六園から金沢城へ、逆サイフォンの原理を利用して水を送っていたというから驚きだ。それも石棺で。
その逆サイフォンで水を城内に送れるかどうか試したのが、この噴水。
この金沢城は、石垣の博物館と言うらしい。
石川門の石垣は、右側がきれいに切って揃えた「切石積み」で、左側は「粗加工石積み」。
こちらは、形や大きさを揃えた粗加工石積み。
いろいろな石垣がある。穴生(あのう)と呼ばれる近江国穴太村出身の石工の技だという。
そして最も有名なのが、玉泉院丸(ぎょくせんいんまる)庭園に面した石垣の「色紙短冊積み」。
戦国時代の城でなく、徳川幕府になって平和な時代の城だからこそ、藩主の美意識と嗜好を凝らした芸術的な石垣となったらしい。
◇これは、初詣の人出が金沢市で一番という加賀藩祖・前田利家公と正室お松の方を祀る「尾山神社」と、和漢洋のそれぞれの様式が用いられた国の重要文化財に指定されているという「神門」。
◇次に行ったのが、長町武家屋敷跡。
この土塀が、よく映画のロケに使われるらしい。
◇金沢市自慢の「石川県立図書館」に立ち寄る
凄い、円形劇場のような図書館だ。ゆったりとした閲覧空間も円形本棚の前に並んでいる。
約30万冊もの本が揃っているらしい。金沢市民の民度の高さを感じる図書館だ。
◇そして、「ひがし茶屋街」を散策し、茶屋の建築物の特徴や塗られている塗料、通りに面した戸の格子構造などの説明を受ける。
◇最後に、蛇足になるが・・・と案内してくれたのが、友人・モリヤマさんの生まれ育った場所で、そこが吉永小百合主演の映画「いのちの停車場」のロケ地だったという。「俺が遊んだ坂道が、吉永小百合が歩いたんだよ」と、案内してくれた。
モリヤマさん、大変お世話になりました。