北方謙三著『 チンギス紀(十一)黙示(もくし)』を読む

 今日から暦は4日連休。今日も暑い暑い一日。
 歩いていたら、セミの声に気付いた。
 セミが鳴き出した」と思って、歩道の樹木に目をやると、幹にセミの抜け殻を見つけた。

    f:id:naozi:20210722150127j:plain

    f:id:naozi:20210722150302j:plain

 

北方謙三著『 チンギス紀(十一)黙示(もくし)』を読む
 ユーラシア大陸に拡がる人類史上最大の帝国を築いたチンギス・ハーンの生涯を描く北方謙三さんの「 チンギス紀 」シリーズの11巻目の『 チンギス紀(十一)黙示 』を読み終わった。

    f:id:naozi:20210716212922j:plain

 モンゴル族の一氏族・キャット氏の長だったテムジン(後のチンギス・ハーン)が、同じモンゴル族の各氏族との戦いに勝利し、モンゴル族全体の長となり、いよいよユーラシア大陸の覇者へと向かっていく。
 テムジンは、モンゴル族の一氏族長の時から、鉄の生産や軍の後方部隊の充実に力を入れる国づくりをして、ユーラシア大陸の王となるべく勝利する戦の構想のもとに手を打っていた。
 さらに、草原の戦は、騎乗した猛将が敵を蹴散らしたり、騎馬隊が自在に陣形を変えながらぶつかり合ったりする戦闘が中心だが、砂漠を超えて都市の攻略も視野に入れ、城を包囲する歩兵、攻城兵器を使う工兵を投入し、騎馬隊と連携しながらの戦う部隊に編成したモンゴル軍をつくる。

f:id:naozi:20210721202444j:plain

 そしていよいよ、中国北半を支配した女真族の王朝の金国攻略へ。
 この巻では、その金国との3度の戦いが描かれている。
 20万、25万という圧倒的な金国軍に対して、2度有利な戦いを繰り広げて勝利するも、3度目の戦いでは、チンギスの4男・トルイがチンギスの身代わりとなって瀕死の重傷を負う。