17日・火曜日のおしゃべり

 今日の午前中、高田馬場でも雪がちらついた。


◇今月の『文藝春秋』の記事
 先日、出版広告関係のKさんから「今月は芥川賞の受賞作が載ってますよ。」といただいた『文藝春秋3月号』。
 Kさんは、僕のブログを読んでいてくれて、僕が読書好きな事を知っている。
 前回もそうだったが、それで芥川賞受賞作が載っている今月号を持ってきてくれたのだ。
 今回、芥川賞を受賞したのは立教大学准教授の小野正嗣さんの『九年前の祈り』だ。
 電車の中で、途切れ途切れの時間に、それもサッと読んだので、もう一度、じっくり読まなければ感想を書くことは早計であると思うので、今日は書かないが、不思議な読後感を感じさせる作品だった。
 それよりも、その後に読んだ記事『食肉工場現地ルポ・TPPで日本を襲う米国産豚肉の「正体」』は、驚きの内容だった。
           
 米国南西部ミズーリ州の食肉加工工場。年間約450万頭が食肉加工され、そのうち約60万頭の豚肉が日本向けだという、システマテックな豚肉加工工場の実態からルポは始まる。
 なぜ、米国は20年前に豚肉輸入国から輸出国に逆転したのか、その成長のカギが日本にあることが書かれている。
 その日本向け市場戦略は、1959年の伊勢湾台風による山梨県の養豚業の破滅的打撃の救済から始まっているというのだ。
 次号で、米国の食料と経済政策が一体化したなかでの日本市場戦略を掘り下げて報告するという。
 TPPの先行きによっては、養豚を大きな産業としているヤマギシも影響は免れないだろう。
 そんな意味で、興味ある内容だ。


◇今日、帰宅時に買った本2冊
 鞄の中に読み物がなくなったことと、気分転換に帰宅時に書店に寄った。
 平積みされている新刊を眺めていて、目に止まったのがこの2冊。
           
 一冊は、新書で斎藤訓之著『有機野菜はウソをつく』
 ─ 有機野菜を売ったり買い求めたりするのは誤りで有害であるとか、そんな売り買いはやめるべきだ、などとは言わない。しかし「有機農産物」だから「安全」しかも「おいしい」「健康にいい」と結び付ける訴求の仕方(売り方)は明らかに誤りだ。・・・─
 こんな表紙裏の内容説明を読んで、その後に「はじめに」をみたら、この本の執筆にあたって農業コンサルタントの関祐二さんにお世話になったと書かれていた。
 関祐二さんは、以前、某農業技術雑誌の編集長に紹介されて僕もお会いしたことがあるし、ヤマギシにも来ていただいて畑を見ていただいたことがある人物だ。
 これは一読する必要ありと買った。
 もう一冊は、高田郁著の文庫『あい 永遠に在り』だ。
 こちらは、文庫になるのを待っていたというか、明治時代に生きた興味ある人物・関寛斎を取り上げた小説だ。
 幕末から明治の激動の時代、医師の関寛斎が、なぜ北海道開拓の道へと踏み出したのか。
 その生き方に興味を持っていた。
 その関寛斎の妻を書いた小説だ。