モンゴルの『お母さんの歌』

◇モンゴル人なら、誰でも知っていて、誰でも歌える、「ミニー・エイジ」という歌がある。
 日本語に直訳すると「私のお母さん」という歌だ。
 モンゴルに行くと、僕は、車で移動中や、お酒の席でも、その歌をリクエストして、歌ってもらう。
 一人が歌い出すと、必ず周りのモンゴル人も一緒になって歌う。
 半年ほど前に、モンゴルの研修生達が多摩実顕地に来て、一緒に食事会をしたときにも、先日のモンゴル出張の時も、僕はリクエストした。
 この歌をモンゴル人達は、感情を込めて歌い、歌いながら涙する人さえいる。
 旋律がなんともいい。
 実に、日本人の心に染みてくる歌なのだ。
 僕は、この歌が大好きだ。
         


◇この歌を僕は覚えたいと思って、モンゴル出張のたびに、機会を見つけてはCDを探すのだが、売っていない。
 YouTubeで探しても、見つからない。
 モンゴルの人に聞くと、あまりにも普遍的に、誰でもが小さい頃から歌っている歌なので、ないのだという。


◇そう言われると、なおさら覚えたくなって、多摩実顕地で一年間生活を一緒にして6月に帰国し、ウランバートルに住んでいるダワー君にお願いして、歌詞をFacebookで送ってもらった。
 それが一週間前。
 そして昨夜、ダワー君は「やっと見つけました」と、YouTubeアドレスを知らせてくれた。
 メロディーも歌詞も揃った。何とか覚えたいと思う。
           


◇一週間前に送られてきたモンゴル語の歌詞を、蒙和辞典で単語一つ一つ引いて、それでも意味不明のところは、ダワー君に問い合わせながら訳してみたら、定かではないが何となく、こんな内容の歌詞なのだなと分かった。
        お母さんの乳の匂いがしみこんだ 私の髪の毛
        お母さんの美しい歌声が きこえるよう
        おだやかで やさしい子守歌だった


        私のお母さんは やさしいお母さん
        絹のようにやわらかく 心優しいお母さん
        間違ったことをしたら きびしいお母さん
        白髪になっても 何でもできるお母さん


        私が成長するまで いつも見守ってくれて
        愛してくれた 私のお母さん
        時が過ぎて ますます思い出す 私のお母さん


        あなたが どんな子どもを産んだのか見て下さい
        私が どんな母国と人々に 守られているか見て下さい


◇この曲に、興味のある人は
   http://www.youtube.com/watch?v=vbZR-04AbGc