モンゴル留学生を武者行列に案内

 我が家・多摩実顕地にはモンゴルからの留学生・ダワー君がいる。
 彼は昨年の9月に来日して現在は日本語の勉強中だ。
 来日して1年経った現在、日常会話はほとんど支障ない。
 モンゴル出身の力士のインタビューを聞く度に「日本語が上手いなあ」と驚くのだが、ダワー君も上達がはやい。
 そんなダワー君が、日本の文化にも強い関心があって、先日はモンゴル語訳の新渡戸稲造「武士道」を読んでいた。聞くと一度読んで2度目だと言う。
 さらに、彼の部屋に入ってみると、ビニールがまだかかっている真新しい木刀があった。
 聞くと「カッコイイから買った」と言う。
 振り方を教えて欲しいと言うので、屋上で素振りを教えたのは三日前の朝だ。


◇〝町田時代祭り〟に案内
 今日の日曜日、町田駅近くの芹が谷公園で、町田市の秋の行事の一つの〝町田時代祭り〟があることを聞き、いい機会だと思ってダワー君を連れて、イナダ君と3人で出かけた。
 町田は、鎌倉幕府の置かれた鎌倉と、武蔵の国府である府中を結ぶ「鎌倉街道」が縦貫していることで、鎌倉幕府の有力な御家人がいたらしい。
 さらに、町田市の小野路(実顕地から近い)というところは、新選組に縁が深く、近藤勇土方歳三沖田総司らが、新選組結成以前に剣術の出稽古にきて指南した神社もあり、近藤勇の率いる甲陽鎮撫隊の援軍として出陣した小野路農兵隊もあった。
 そんなことで町田市観光協会は、3年前から〝町田時代祭り〟を秋に企画して、武者行列、流鏑馬古武術演武、砲術などの実演をしている。

 僕も、〝町田時代祭り〟を見るのは初めてだ。
 もちろん、ダワー君は「あれが武士ですか。あの着ているのは何というのですか」と少々興奮気味。
      
      
      
      
 
 会場本部横を通りかかると、ダワー君は着飾ったおじさんを見つけて「一緒に写真を撮りたい」と言う。
 モンゴルから来日した青年だと説明したら、刀を持たせてくれて快くツーショット。
           
 その後の祭り開会式の挨拶で知ったのだが、そのおじさんは祭り実行委員長だった。

 流鏑馬には2人ほど女性もいた。
 また、町田の流鏑馬は鎌倉武士の甲冑を着けての流鏑馬というので珍しいのだと言う。
      
      


 秋晴れの今日は、モンゴルの青年・ダワー君と一緒に、古武道文化に触れた秋の一日だった。