三浦しをん著『舟を編む』を買う

 鞄の中に「読み物」がなくなって4日が経つ。
 機関紙「けんさん」の最終校正も、夕方、サユリさんが地域の講座が終わった後に案内所に来てくれて最終確認して終わったし、何か面白そうな本でもないかと思って、帰宅途中に書店に寄った。
 前にもこのブログに書いた池井戸潤の『下町ロケットは今でも売れているらしく、一番目に付くところに平積みされていた。
 そこからちょっと離れたところに、平積みではあるがそっと並べられていたのが三浦しをんの『舟を編むという本だ。
 僕は、思わず手に取ってしまう。
 この「舟を編む」というタイトルといい、上品な装幀といい、ちょっと周りの新刊とは違った印象で目に入ったのだ。
 「舟を編む」ってどんな意味なのだろう。僕には意味不明だがなぜか引き付けるタイトルだ。さらに、紺の装幀に銀文字。
 三浦しをん作だから、内容もきっと裏切ることはないだろうと思うが、こんな本づくりに感心する。

 手に取って、またまた驚いたのは、紺のカバーの中の表紙には漫画風にイラスト。その意外性が面白い。遊び心満点の本づくりだ。
 内容は、まだ読んでないので何とも言えないが、どうも辞書に魅せられた男が、出版社に入って、辞書編集部で辞書づくりを通しての人間模様の物語のようだ。
 こんな洒落た本は、BOOK-OFFに回されるのを待って買うのでもなく、図書館に予約して借りるのでもなく、やっぱり書店で正規の値段で買うのが、著者とこの本を作った人への敬意だろうと思って、僕はレジに向かった。