1月7日のおしゃべり「時間」

 今日からファーム町田店も営業開始
 1週間ぶりに、朝7時から開店準備。野菜も果物もお餅も、肉も、パンもいっぱい並べて・・・・。

    

    

    

    

 会の機関誌「けんさん」1月号の編集も、5日に年末年始の1週間の合宿セミナー「特講」が終わったので、その記事づくりをしながら最終編集に入る。
 夕方、パソコンとにらめっこしている時間が、今日は少し多かったと思って、近くの公園まで散歩。
 ロウバイが満開に近づいていた。

    

    

    

 ロウバイの下には、スイセンもきれいに咲いていた。

    


ここからは「時間」についてのおしゃべりを少し・・・。

◇「時間」って何だろう
 最近「時間」とか「効率」とか「生産性」について、考えることが多い。
 特に、自分が腰痛になって、今までの感覚では動けなくなってからというもの身体的にも、その意味するもの、人生の幸せに結びつくもの、を実感的に考えることが多い。
 昔、某電機会社に勤めていたとき、僕は生産管理部というところで「効率よく作業者が動く動線」を何人かのチームでビデオカメラで作業者の動きを撮りながら取り組んだことがある。そんなこともあって、どうしても自分が動くときも「効率優先」になりがちだったことに、いま、つくづく感じている。


◇昨日の朝日新聞に、京都大学前総長で霊長類学者・山極寿一さんが、『ほっと幸せ「自然な時間」』と題して〝時間〟について述べていた。

    

 山極さんは、
──社会が不安だらけになっているのはなぜか。「時間の使い方」に答えがあると考えています。──
──人類は「自然の時間」の中で過ごしてきました。自由に動き、集まり、自分と違うものと対話することで、違う視点を得て、自分や社会の未来を作ってきたのです。──
──ところが産業革命以後、時間を管理して、効率的に使う思想が生まれます。人々は「工業的な時間」に駆り立てられるようになりました。──
──問題は、人と付き合うことを忘れていることです。1980年代、「自己実現」と「自己責任」という言葉が流行し、人々は人に頼ることをやめてしまいました。──
──人類の進化の過程をみると、「時間」とは本来、他者と共有するものでした。──


そして、山極さんは、「生産的な時間を離れて交流する」ことの大切さを述べている。
──手をさしのべて、一緒に何かをする。それにより共有する時間がうまれる。「頼る」「迷惑をかける」「弱みをみせる」。生産的ではない時間を共有できる契機を相手に作ってあげることが大切です。──


 山極さんは、現代社会に浸透したスマホやSNSを否定はしない。
──スマホやSNSを賢く使いながら、しがらみのない、入りやすく出やすい新しい縁で、共助を復活させることが重要です。そこに身体を共鳴する時間を作り込んでいけば、面になる。──


 更に、低成長期にめざす社会で、若い人がもう実践していることで大切なことは
──農耕牧畜が始まり、定住と所有、貯蓄が生まれ、人間は弱者強者をつくり、いがみ合うようになった。それを放棄し、シェア(共有)とコモン(共有財)が拡大すれば、共助の時代になる。──と述べる。


◇僕にとっての、今回の腰痛も、山極さんが言う──「頼る」「迷惑をかける」「弱みをみせる」。生産的ではない時間を共有できる契機──になっていることは確かだとつくづく思う。