今日は東京も朝から一日中、雪が降り続いていた。
予報では積雪を心配していたが、昼間は冷え込みも少なかったのか積もることはなかった。しかし、このまま今晩も降ったら明日の朝は雪景色かも知れない。
◇今朝の朝日新聞から
霊長類学者で京都大学前総長の山極寿一さんが、朝日新聞朝刊13面「オピニオン欄」の「科学季評」に、農業の重要性について『農業の原点に学ぶ 自然に従う労働の豊かさ』と題して寄稿していた。
備忘録のつもりで、ちょっと内容を抜粋すると・・・。
山極寿一さんは、4年前にブータンを訪れた時に、国民総幸福(GNH)という指標を打ち出したジグミ・シンゲ・ワンチュク第4代国王の言葉を、このように書いている。
「国王は、国民に精神的な豊かさをもたらすために農業が最も重要と述べられた。幸福とは個人に属するものではなく、人々の間に生じるという言葉も、強く印象に残っている。」
そして、「新型コロナウイルスによるパンデミックを体験して、私たちは労働のあり方を見直すきっかけを与えられた。」と述べて、縄文時代から山菜や漁業資源の豊富な日本の農業推移の特色を「大型哺乳類を家畜にして肉やミルクを利用した西洋と違い、明治になるまで日本には食用家畜が欠けていた。西洋の牧畜社会は、家畜飼養により畑地を広げ、大規模な牧場を山地に作った。ほとんどの森林は伐採されて草原に変わり、家畜が媒介する多くの感染症を流行させる結果を招いた。森林を神の領域として残し、大型家畜を耕作用や運搬用にしか使役しなかった日本は、西洋とは異なる歴史を持っている。」とし、その農業の重要性について、次のように述べている。
「農業は自然の時間に従って作物を育てる労働であり、農事暦は季節の移り変わりを労働に読み込む仕組みだった。狩猟採集と違い、老若男女すべてが労働に従事でき、働くことによって共同体のきずなが強められる結果をもたらした。しかし、産業革命によって時間を人が管理し、工場に労働者を集めて効率と生産性を重視する時代になった。緑の革命によって大量の化学肥料がつぎ込まれて土壌がやせ、遺伝子組み換え作物の導入によって大企業が種子や肥料を独占し、各地の自然特性に合わせた農業ができなくなった。今はなるべく自然の影響を遮断し、温室や工場で作物を栽培する科学技術が高まっている。たしかに生産力は高まったかもしれないが、農業という太陽と水と土に親しむ労働の意義は忘れられつつある。」
そして最後に「農業の原点は食料の生産を通じて人々がつながることだった。農業は共感力を高め、共助の精神を醸成する仕組みだった。私たちはいま一度、幸福をもたらす農業とは何かを考え直さねばならないのではないだろうか。」と結んでいる。
◇近くの「南町田グランベリーパーク」に出かける
今日は木曜日でファーム町田店はお休み。しかし、雪が降っているので、あまり遠くには出かけられない。
先日、ニュースになっていたアカデミー賞にノミネートされた映画『ドライブ・マイ・カー』が、昨年新しくできて、僕はまだ行ったことがない「南町田グランベリーパーク」の映画館で上映されていると聞き出かけた。
前は「南町田」という寂しい駅だたが新装されていて・・・。
駅も含めて「南町田グランベリーパーク」内といった感じ。
ここに、群馬県のヤマギシの村・榛名実顕地の「平飼い有精卵」が置いてあるお店があると聞いていたので、先ず、そのお店を探す。
沢山のお店が並んでいて、やっと辿り着いたお店。
お店の一角に「平飼い有精卵」の6個入りパックと15個入りパックが並んでいた。
映画『ドライブ・マイ・カー』は3時間の上映。
11時50分からのチケットをゲットして、先ず、腹ごしらえをしなければと「海老フライととんかつ定食」を食べる。
そして、その後、3時間の映画観賞。
3時間、食後であっても眠気を感じさせない内容。重いテーマを投げかける映画だった。
観賞したばかりで、まだ、僕の中で熟成していない、じっくり咀嚼しながらでないと感想は書けそうもないので後日記すことにする。