東京国立博物館の『東寺』特別展に行く

 今日の東京は、大雨警報、洪水注意報がでるほどの、一時は台風並みの風雨だった。


 今朝、起きたときから雨脚が強く、高田馬場の案内所に出掛けるのも躊躇するほど。
 会の新聞「けんさん」5月号も発行し、先週、全国発送も終わって一段落しているし、土曜と日曜日は三重県に出張だったし、晴耕雨読の雨読を理由に部屋でノンビリしようかとも思ったのだが、「雨なら雨で」と、こんな天気の日だからこそ、前々から行きたいと思っていた上野の東京国立博物館の『国宝 東寺─空海と仏像曼荼羅』特別展を思い出した。「この天気なら、行く人も少なく、混雑していないだろう」と・・・。

 

 午前中は、案内所で急がれる事務仕事をして、午後から雨の中を上野の国立博物館へ。

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 チケットを買うのも、会場に入るのもスムーズだったが、意外にも僕のような目論見の人は多く、会場内はちょっと混んでいた。

 

 「東寺(教王護国寺)は、平安京遷都に伴って、王城鎮護の官寺として西寺とともに建立された。」「空海は31歳のとき遣唐使として長安に渡り、2年間、新しい仏教である密教を学んで帰国。823年に嵯峨天皇より東寺を賜り、真言密教の根本道場とした。」
 このような説明文を読みながら、東寺に伝わる文化財の貴重な仏像や、空海が中国から持ち帰ったという密教法具の名宝や、曼荼羅図や如来・菩薩などの屏風絵など、迫力ある展示物を約1時間半かけて鑑賞した。


 特に見応えのあったのは、東寺講堂の「立体曼荼羅」を構成する21体の仏像群のうち、国宝11体を含む15体がこの特別展に出品され、360度鑑賞できるように展示されていて、1体ずつゆっくりと鑑賞することができ、密教美術の最高傑作を思う存分味わうことができた。

 

 この特別展で撮影可能だったのは、国宝「帝釈天騎象像」(平安時代・839年・東寺蔵 )。

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 この凛々しい顔たちが、なんとも魅力的であり、印象に残った。