三重県から東京に戻り、昼から案内所

 三重県ヤマギシの村・豊里実顕地での研鑽会が昨夜で終わったので、朝7時に津駅まで長男に送ってもらって、近鉄特急から新幹線に乗り継いで東京に戻ってきた。

 
◇かろうじて富士山が見えた
 曇りだったので諦めていたら、新幹線の車窓から、かろうじて富士山の姿を確認できて、慌ててカメラを出してシャッターを切った。
      
      


高田馬場の案内所に11時少し前に到着
 今日は案内所の定例の研鑽会。
 その研鑽会が終わった後、会の新聞「けんさん」の発送作業。
 今月は、夏の企画満載の新聞なので、一人でも多くの人に読んでもらおうと、ここ数年会費納入が滞っている人にも発送しようとなった。
 写真は、第3種郵便利用条件の郵便番号順に仕分け作業をするみんな。
      


◇出張に帰りの電車の中で読み終わった本
 先週の新聞書籍広告で知った木内昇著の『光炎の人』という新刊。
 ──直木賞作家が放つ、今年最大の問題作!
   技術に潜む光と闇。
   それは、少年の運命と日本の歴史を揺るがすものだった。――
 こんなコピーで紹介されていた。
 木内昇の作品は、以前に、幕末の木曽山中の藪原宿を舞台に、櫛職人の家に生まれた女櫛職人・登瀬という女性の人生を描いた『櫛挽道守』を読んで感動したのを覚えていた。
 あの木内昇が、今度はどんな物語を書いたのかと、その期待もあって、早速、新刊(上)を先週初めに買って読み出した。
          
 まだ(上)だけしか読んでいないので、詳しい感想は(下)の読後にしたいが、サッと読み進められない文体と、そして内容的にも読み応えのある物語である。
 物語は、徳島の貧しい葉煙草農家に生まれた少年時代から始まるのだが、実は、僕の実家でも葉煙草を栽培して現金収入を得ていたので、その作業の様子を懐かしく思いながら読んだ。
 さらに、明治時代に「電気」や「無線」などという最新技術にのめり込んでいく主人公。
 僕も若い時代に、トランジスタダイオードといった「半導体」の最新技術の創成期から成長初期に接したことがあるので、主人公の気持ちが分からぬでもなく、興味をもって読み進めることができた。
 それにしても、専門的な内容を、ここまで書き切る木内昇の取材力には驚く。
 (上)の最後は、技術に取り憑かれた主人公の「身勝手さ」が描かれて、「この後、どうなるの?」と危惧を感じさせながら終わる。