◇会の新聞「けんさん」3月号発送
今朝、「けんさん」3月号が、印刷屋さんから届いた。
早速、10時から全国の会員宅へ発送作業。
◇今日は、あの東日本大震災から5年
ここ数日、テレビや新聞は東日本大震災と福島原発事故の特集を、いろいろな角度から検証し取り上げている。
今夜のテレビ番組もニュース時間の特集も、そうだ。
「もう、あれから5年が経ったのだ」と、時の流れの速さと、僕自身の記憶の風化に、ちょっと戸惑っている。
そう思って本棚から手に取ってページをめくった本2冊。
笹原留似子さんの『おもかげ復元師の震災絵日記』と『おもかげ復元師』
映画「おくりびと」で納棺師という職業は知られるようになったが、著者の笹原さんは日本で数少ない復元納棺師なのだ。
笹原さんは、損傷の激しい遺体でも生前の表情に復元する技術を駆使して、東日本大震災や津波で亡くなった人達の復元を、連日、ボランティアで取り組んだ。
その活動を綴った本が、この2冊だ。
僕は、大震災から1年ほど経った後に、NHKスペシャルで、岩手県の津波被害を受けた地域の遺体安置所で「復元ボランティア」をしている笹原さんを取り上げた番組で知り、この2冊の本を探して読んだ。
ぱらぱらとめくっていると、4年前に読んだ時の感動が、再び蘇ってくる。
復元納棺師としての笹原さんの、その時その時のドラマ、遺族を気づかう心、死者と遺族への深い深い思いやり、そして笹原さんの生き方に触れ、「死とは何か」そして「今を生きるとは何か」を考えざるを得ない内容なのだ。
『おもかげ復元師の震災絵日記』には、亡くなった人のスケッチ絵と一緒に、その時の笹原さんが感じたことを、亡くなった人への祈りも込めて、その様子が綴られている。
「寝ているみたい・・・」 「起きて!!」
お母さん 子供さん達の声が 聞こえますか?
「漬物 名人だった・・」
「もう 食えねえんだな・・・」
ご主人が ポツリ ポツリと
お話し して下さる
奥さまの思い出・・・。
棺にすがって 泣く御主人の
背中をきっと となりでさすってる。
奥さま、きっとね。