夕方、東京国立近代美術館に寄る

 先日、映画やCM撮影の照明技師の友人・ツカヤマさんから、今月14日から公開される小栗康平監督の映画『FOUJITA』(フジタ)のお誘いの電話があったことをブログに書いた。
 映画『FOUJITAは、フランスを中心に活躍した日本人画家・藤田嗣治の半生を描いた映画である。
 その画家・藤田嗣治の作品が、現在、竹橋駅近くの東京国立近代美術館「MOMATコレクション・特集:藤田嗣治、全所蔵作品展示」として公開されていることを知った。
     
     
 竹橋の東京国立近代美術館なら、高田馬場の案内所から20分ほどの時間だ。
 映画を観る前に、もう少し、画家・藤田嗣治についての知識が欲しいと思って、今日の夕方、帰宅時間を少々早めて寄った。
     
 今日は文化の日というので、入場料は無料。
     
 4階、3階の2フロアを使い、所蔵する藤田嗣治の全作品26点が展示してあった。
 先ず、藤田嗣治がパリで描いた『自画像』から始まって、パリで評判となった「乳白色の肌」と呼ばれる、しっとりしたツヤ消しの画肌に、墨色の線描を用いて裸婦や猫を描いた作品などが4階フロアに展示してあり、3階フロアには、日本に帰国してから描いた戦争を題材にし、人間の極限状態を描いた「戦争画」が展示してあった。
 
 帰りにミュージアムショップで「五人の裸婦」の絵はがきを買ったので、それをアップする。
     
 展示しているところにあった、この絵の説明は次の様な内容だった。
 ─ 藤田は1920年のパリで大成功を収めました。人気の秘密はまるで日本画のようなしっとりとした白い下地と細く美しい墨色の線描で、この作品もその特徴をよくうかがわれます。(以下略)─


 絵を観て、ますます藤田嗣治の生涯を知りたくなったというか、映画監督・小栗康平が画家・藤田の生涯に何を感じて、どう表現しようとしたかに、少しでも近づきたいと思って、ショップで近藤史人著『藤田嗣治「異邦人」の生涯』という文庫本を買う。
        
 出来たら映画を観る前に、この文庫本を読み終わって、小栗康平の世界に近づきたいと思う。