三重のヤマギシの村・豊里実顕地のヒロコさんから、年末に送られてきた百田尚樹の小説『海賊とよばれた男』。
読み出して、その面白さにはまっていたのだが、途中、お正月の行事や研鑚会出張で中断していて、(上)を今日の帰宅の時の通勤電車で読み終えた。
現在、話題の本だし、ベストセラーの小説なので、改めて書く必要はないと思うが、(上)の最後の部分に、なんと百田尚樹の前作『永遠の0』の主人公「宮部」という航空兵が、数行だが登場する。
それは、『海賊とよばれた男』の主人公・鐵造が、上海の海軍航空基地を案内されて、新型戦闘機の「零式戦闘機」を初めて目にする場面。
─ 零式艦上戦闘機からひとりの若い航空兵が降りてきてこちらに向かってくるのが見えた。(中略)
鐵造は思わず航空兵に頭を下げた。若い航空兵は立ち止まり、海軍式の敬礼をした。鐵造は青年の無駄のない美しい動きに感服した。二十歳をわずかに過ぎたくらいの背の高い痩せた男だったが、全身から精悍な空気が漲っていた。胸の名札に「宮部」と書いてあるのが見えた。 ─
これは、百田尚樹の特別の演出なのかと、ちょっと驚き、そして笑ってしまった。
さすが、放送作家。百田ファン読者の心をくすぐる配慮と感心。
続けて読もうとしている『海賊とよばれた男(下)』。
どんな展開になるのか楽しみだ。