帰宅途中に映画を観る

 今日の東京は、雨は降らなかったがムシムシの一日。
 明日はまた雨だとの予報で、はっきりしない天気が続く。
 会の新聞「けんさん」9月号の編集は、昨日から今日にかけて紙面を完成させた。
 夕方、最終紙面データを印刷屋さんに送って、明日届く校正ゲラ待ちの段階になった。
 そんなことで、夕方、ちょっと余裕があったし、気分転換もしたかったので、観たいと思っていた映画を、帰宅途中に観る。
 期待通り、なかなかの見応えのある映画だった。

 
◇映画『関ヶ原
         

 この映画の原作は、司馬遼太郎の『関ヶ原』である。
 原田眞人監督は、映画公式HPの中で、次のように述べている。
── 私がたどり着いた「関ヶ原」は、結局、司馬遼太郎原作の石田三成でした。司馬先生は、太閤秀吉が天下を取った術を、「利害を持って説くだけで、正邪ではなかった」とし、秀吉が「天下に号令して以来13年、なるほど世に秩序はできたが、利害で固まった秩序だ」としています。三成はそこに育ててくれた秀吉のこしらえた「悪」を見出し、「正義か不正義かと判断して」兵をあげるのです。
 島左近が三成の家老になるキーワードは、「天下悉く利に走るとき、ひとり逆しまに走るのは男として面白い仕事」の一点です。そして、その一言こそ、今に生きる我々の指標とすべき生き方ではないでしょうか。──
 さらに原田監督は「正義とは一言で言えば、人間の価値です。」とも述べているのだが、まさに石田三成を「正義を貫いて死した男」として描いている。

 そんな主人公としての石田三成を、見事に演じているのが岡田准一
 謀略をめぐらし勝利を得る徳川家康を、迫力十分に演じるのが役所広司
 島左近を演じる平岳大もいいし、忍びの女・初芽を演じる有村架純もいい。
 そして、関ヶ原の自然を映し出すカメラアングルや、動とアップの連続シーンで迫力満点の戦闘シーンも見ものである。