日曜日、実顕地で過ごす

 昨日は肌寒く感じた雨も上がり、今日は一転、暖かいというか気温が上昇、半袖で十分な一日になった。
 今日は一日、実顕地で過ごす。

◇朝、雨上りの遊歩道を散歩
 日曜日の朝は5時に起きて、NHKEテレの「こころの時代」を観るためにTVを点ける。
 興味のある内容なら観て、そうでなければ、早めに、実顕地にいる日曜日朝の日課となっている散歩に出かける。
 今朝は後者で、外を見たら雨も上がっていたので、5時半過ぎに散歩に出る。
 昨日の肌寒さを思って長袖で外に出たが、速足で歩きだしたら汗が出るほど意外に気温が高かった。
 雨上がりの樹々の下の遊歩道は気持ちがいい、清々しい空気がいっぱいだ。
      


◇案山子
 先月半ばに、このブログに「雨にも負けず 風にも負けず」と案山子の事を書いた。
 勤務先の病院スタッフでバスハイクに出かけるチエコちゃんを、車で送ったついでに、その案山子が気になって「かかし・フェスティバル田んぼ」に寄ってみた。
 稲は刈取られ、ささがけが並び、案山子も昨夜の雨に濡れてはいたが、元気に立っていた。
     
 いい風景だなあ〜と、車を止めてしばし眺めた。


◇機関紙「けんさん」校正
 機関紙「けんさん」10月号の校正ゲラが、三重の印刷屋さんから送られてきたので、今日の午前中、実顕地でその校正をする。
           
 明日、もう一度、案内所で編集メンバーと再校正をして印刷のGoを出そうと思う。


三浦しをん著『政と源』
 つまみ簪(かんざし)職人の源二郎と、元銀行マンの国政という老人2人の物語だ。
 この本は、サヲリさんのブログで知って、その話を、先日、三重に一緒に行った某雑誌編集長のTさんに、車内の話題の中で話したら「俺、もう読んだよ。読む?」と・・・。
 出張から帰って2日後には、案内所に届けてくれた。
 その時は、「けんさん」編集が大詰めだったので、そのままにしていたのだが、昨日の帰りにカバンに入れて、帰宅の電車内から読み始めた。
           
 「けんさん」校正が終わった昼過ぎから、読書の時間になったのだが、さすが三浦しをんの小説。
 実に面白かった。あいかわらずの読みやすさ。一気に読んだ。
 三浦しをんの小説を読むたびに、僕の知らない職業の世界を知ることができるのだが、今回は「つまみ簪・職人」の世界だ。
 僕は、七五三や成人式の着物姿の髪飾りを「つまみ簪」ということを、恥ずかしながら知らなかった。
                
 この小説には、老境に入った2人のやり取りが、実にユーモラスに、そして老いの切実な心境が書かれている。
 三浦しをんという作家は、不思議な作家である。
 題材にする世界の取材力にも驚くが、文章の比喩も面白い。
 「・・・肩を寄せあう若い二人を、国政と源二郎は遠い惑星の光景のようにまぶしく眺めた。」とか「(恋人同士の)徹平とマミのせいで、室温が三度ほど上昇した気がした。」とか、オーバーな比喩を駆使しながら、読者をその世界に引きずり込んで一気に読ませるのだ。