陽香さんの個展 『跡の後のあと』

 『跡の後のあと』 こんなタイトルで個展をしているのは、新関陽香さんだ。
 陽香さんは、愛知県立芸術大学大学院美術研究科で日本画を勉強していた。
 今年の春の院展にも、陽香さんは作品を出品し、初入選していた。
 今回は、東京の渋谷駅から電車で一駅の「代官山」のギャラリー〝子の星〟で、個展を開催している。

 個展を東京でやると聞いた時には、てっきり日本画の個展だと思っていたが、
 「今回の作品は日本画ではないんですよ」と聞いて、
 「あれ、日本画を勉強していたよね」と聞いてしまった。
 案内ハガキもいただいていたが、ハガキ表の作品写真を見ても「これって何だろう、彫刻でもないようだし…」と思って、興味を持って実際に見てみようと思ったのだ。
 それで、帰宅の途中、ちょっと電車の経路を変えて寄り道。

 個展会場は、代官山駅から歩いて3分ほどのキャッスルマンション1階の小さな個性的なギャラリーだった。
             
 これは、案内ハガキの写真。
 なんと拓本技法を駆使した作品だったのだ。
 石碑などに彫られた文字を拓本したのは、今までも見たことがあったし、魚などを拓本したのは、釣り宿には必ず飾ってある。
 しかし、このような作品、ソックスやシャツなどを拓本したのは初めて見た。
 すべて和紙で拓をとった作品なのだという。
     
       
        
 拓の取り方の説明をちょっと聞いて、作品と一緒に陽香さんの写真を一枚。
          

 僕が訪れた時には、大学の同級生2人と、通りかかって興味を持って入ってきたドイツの青年がいた。
 日本画だけでなくて、いろんな分野(技法)に挑戦する陽香さんは、ギャラリーの入口まで出て見送ってくれた。
            

         2013年9月4日(水)〜9月9日(月) 新関陽香「跡の後のあと」
         東京・代官山 Gallery 子の星