写楽の謎を解く文庫本を買う

 先日、知人との会話で、町田市にある版画美術館で観た浮世絵の話になったら、
 「島田荘司の『写楽 閉じた国の幻』という小説が、最近、文庫化されたから読んだら面白いよ。」と薦められた。
 たまたま書店に寄ったら、目立つところに、その文庫本が〝「このミステリーがすごい!」2011年版第2位〟と書かれて並んでいた。
         
 何がミステリーなのかと手に取ったら、世界三大肖像画家と言われながら、たった10ヵ月間だけ作品を発表して、姿を消した浮世絵師・写楽についての、その謎を解くミステリー小説だった。
 ミステリー小説をあまり読んだことがない僕は、島田荘司という作家の本も読んだことがない。
 島田荘司って、どんな作家かと表紙裏を見ると、多摩美大出身だと書いてある。「へぇ〜、美大出身の小説家だ」と思って、ページをぱらぱらとめくって立ち読みしてみると、写楽の浮世絵を世に出したのは「版元の蔦屋」とも書いてある。
 そう言えば、レンタル店「TSUTAYA」というのは、江戸時代の浮世絵版元の蔦屋から来ていると聞いたこともある。
 そんなことで、興味が湧いてきて、結局はこの文庫本・島田荘司の『写楽 閉じた国の幻』を買ってしまった。
 さてさて、どんな謎解きなのか。