三浦しをんの『舟を編む』が本屋大賞

三浦しをんの『舟を編む』が「2012年本屋大賞」を受賞したというニュースを、いま知った。
         

 僕は昨年の10月に、書店に平積みされていたこの本を思わず買ってしまった。
 「舟を編む」というタイトルと、その上品な装幀とに惹かれて、手に取ってしまった新刊であり、そして、読んでみて感動した本である。
 全国の書店員が選ぶ「本屋大賞」は、書店員が薦めたくなる本ということで、受賞作は毎年話題になる。
 「やっぱりな」って言うか、三浦しをんさんに「おめでとう」と言いたいというか、このニュースを、いま知って、僕も嬉しい気分になってブログに記したくなった。
 昨年10月にも書いたが、
 この『舟を編む』は、辞書作りにひたむきに取り組む登場人物たちが、個性豊かに描かれている。特に、一般的には変人と思われがちな、どこか浮世離れしている主人公の「まじめさ」を微笑ましく描いている。
 浮世離れした「まじめさ」だけが武器の主人公の彼だからこそ、周りも、彼の執念に知らず知らずのうちに感化され、15年もの月日を重ねて、辞書を、まさに編みだし完成させる物語だ。
 最後の2〜30ページを、僕は帰宅の電車の中で読んだ。その時は、主人公など登場人物の気持ちに共感してしまって、目頭が熱くなって困ってしまったくらい感動した本だ。
 あらためて、
 三浦しをんさん、おめでとう。