新大久保に「ドルフィン・ホテル」がある

 僕は毎日、案内所への出退勤に、新宿から高田馬場まで山手線を使っている。その間に「新大久保」という駅がある。
 ある時、駅のホームに電車が止まっていた時、「CITY HOTEL Dolphin」という看板を発見。
「あれ、どこかで聞いたことがあるホテル名だ」と思いながら、どこで記憶した名前だろうと気になっていた。
  
    (写真は発見した次の日、気になって撮影保存していたものだ)
 今朝、その看板をあの時と同じように、車窓から目に飛び込んできた時に「村上春樹の小説だ」と、突然思い出したのである。
 村上春樹の小説は、一昨年の「1Q84」を読んだ後、氏が書いた初期の作品から、主だったものを読みあさった。
 その中の「羊をめぐる冒険」と「ダンス・ダンスダンス」の小説の中に登場するのが「ドルフィン・ホテル」なのである。もう内容はほとんど忘れてしまったが、そのホテル名は記憶に残っていたのである。
 「ドルフィン・ホテル」
 村上春樹の小説とは関係ないのだろうけれども「ドルフィン」という語感もいいし「いるか」を思い浮かべて楽しくもなる名前だ。暫くぶりで村上春樹の世界をちょっとまた、覗いてみたくなった。
 そんな事を、今朝考えながら高田馬場で電車を降りた。
  
   
 ついでに、最近の新大久保について触れると、ここは最近、コリアンタウンとしても有名だ。昔はいかがわしいお店があるので、田舎育ちの僕にはなかなか立ち入ることが出来なかったところだったが、最近は韓国だけでなく、中国、タイ、インドなどの料理を食べさせてくれるお店が多く、若者の人気の街となっている。日本には数多くのコリアンタウンがあるが、東京では新大久保が一番大きいと言う人もいるらしい。
 実際、新大久保を乗り降りする人も、韓国や中国の人が多いというのは、言葉と雰囲気で分かる。


 そんな今朝のことがあって、退勤前に事務室の本棚の隅にあった文庫本・村上春樹著「羊をめぐる冒険」を、以前に読んだ小説ではあるが、鞄に入れ、帰りの電車の中でページをめくり始めた。