今朝、妻と話題にした震災ニュース2つ

 最近目にとまった震災関連ニュースのことで、今朝、妻と2つの事が話題になった。

その1:「保育中の園児死亡ゼロ」
 東日本大震災で宮城・岩手・福島の3県で被災した保育所は315以上、そのうち全壊や津波など甚大な被害を受けたのが28以上。しかし、保育中だった園児や職員で避難時に亡くなったのはゼロだったとの記事を読んだ。
 この記事によると「乳幼児を預かる保育所は、各種災害を想定した避難訓練を毎月行っている。園児の犠牲がなかったのは保育士らの冷静な対応だ。日頃の訓練と的確な判断が子供の命を守った」ようだ。
 異常な揺れを感じて、日頃の避難ルートをやめ、ゼロ歳児は負ぶって、乳児は台車に乗せ、2歳児以上は手を繋いで、さらに高台に避難した様子も書かれていた。
 
 先月、福島県の妻の実家に行った時に、保育園の副園長をしている義弟の奥さんは、地震の時の様子を
「ちょうど子供達が昼寝の時間で、激しい揺れの中、職員みんなで寝てる子に布団をかぶせて、乳幼児は自分達が覆いかぶさってね。揺れが治まってから着替えをさせて、乳幼児は負ぶって外に避難したのよ」と語っていたことを思い出した。
 この記事を読んで「これは凄いことだ」と僕は思った。1人や2人の保育士の行動ではなく、3県の保育所全部でなされた保育士たちの状況に合わせた的確な行動だ。
 震災以降よく耳にした「想定外で・・」などと言っている保育士はいない。義弟の奥さんも、夜遅く最後の子供を親に引き渡して家に帰るまで、我が家のことは頭になかったと言う。
 命を預かっているという高い職業意識が「犠牲者ゼロの奇跡」に繋がったと記事は最後に書いているが、まさにその通りだ。
「これって、凄いと思わない?」と妻に言うと
「命を預かっているって思ったら、みんな必死よ。私ら介護士も、一人暮らしのおじいちゃん、おばあちゃんの無事をとにかく確認するのに、みんなで走りまわったわ」と呟いていた。
    
その2:「尾瀬沼がピンチ」
 水芭蕉で有名な群馬県福島県にまたがる「尾瀬国立公園 」。その約4割が東京電力の所有地らしい。
 
 あまり記憶に残ってないが、初めて尾瀬沼を散策したのは、まだ結婚前、今風に言えば山ガールだった妻に連れられてだと思う。その後も2度ほどは訪れている。
 湿原の保護や観光客が歩く木道の整備なども東電が行っている。福島原発事故の補償金捻出で、資産売却の一つに入っているらしいが国立公園で売却は難しい。かといって尾瀬は無料で開放しているし維持費負担も大きい。
 妻と2人で「こんなところにも、影響が出るんだね」と、尾瀬沼の初夏の水芭蕉と、秋の芝紅葉に思いを馳せる。