我が家・多摩実顕地の花壇の隅の桜は満開

 僕が毎朝、高田馬場の東京案内所に出勤する時間に、多摩実顕地の最高齢のおばあちゃん・チキさんは、玄関周りのお掃除や、植木に水やりをしている。確か今年の2月で85歳になったと思う。
 じっとしていられない性格だと本人が言っているように、いつも何かやっている。日中は、僕たちが出した洗濯物の乾燥後のたたみをやってくれている。
 昨日、出勤しようと靴を履いているときに、そのチキさんが「花壇の端にある桜が満開だよ。見て行って・・」と、声をかけてくれた。
 チキさんのその時の顔が何とも微笑ましかったので、バスの乗車が「次のバスになってもまあいいか」と思って、チキさんに案内されて駐車場奥の花壇に行ってみた。
 チキさんは「2、3日前は、もっと色がついていたんだけど、もう満開が過ぎてるね」と。
 
 東京の桜開花は今月末だが、この桜は満開を過ぎている。名前も品種も分からないが、早咲き桜なのだろう。誰が植えたのだろうかとフッと思った。
 いつも思うことだが、日本では至る所に桜が植えてある。桜の名所も多い。植えた人はどんな心境で植えたのだろうか。後世の僕たちは、それを見て春の訪れを感じ、桜を楽しむ。桜を楽しむDNAが綿々と流れ続ける。嬉しいことだなあと思う。
 しかし
 今年は、各地の「さくら祭り」も、震災の後というので自粛して中止が多い。多摩実顕地の近くの散歩道・尾根緑道でも毎年していた「さくら祭り」は中止だと聞いた。だけど、僕は、来週はそこに行って「そっと、静かに、桜を楽しんでこよう。」と思っている。桜から、今年も元気をもらおうと思う。