日曜日、実顕地でのんびり過ごす

 今日は、部屋に溜まったものや机の引き出しの不要なものを整理したり、本棚の本を並べ替えたり、読みかけの本を読んだり、CDを聴いたり、一日のんびりと過ごす。

◇町田は〝河津さくら〟が満開
 昨日、靖国神社ソメイヨシノの開花が5輪程度確認できたと、気象庁は東京の開花宣言をしたが、僕の住む町田市は東京でも三多摩地区の一部で寒いらしく、まだソメイヨシノはつぼみが色づいた程度だ。
 その代り、我が家・多摩実顕地の近くの忠生公園を歩くと、河津さくらが満開だった。
       
            

◇読書
 今、読みかけの本は、池澤夏樹の『星に降る雪』という文庫。
            
 この文庫は、〝星に降る雪〟と〝修道院〟の2つの中編が収録されている。
 〝星に降る雪〟は、飛騨の山中の地下1000mにある純水を満たした40m×40mのタンクに据え付けられた11200個の目で、宇宙からのニュートリノの一瞬の光を待つ宇宙素粒子研究施設で働く男の物語。
 〝修道院〟は地中海に浮かぶクレタ島で、ひたすら修道院を修復している男の物語。
 まだ、最後まで読んでいないが、舞台設定も、物語の内容も違うが、不思議と2つの物語が結びつく。


◇夕方、テルコさんにいただいたCDを聴く
 昨日、研鑽会が終わった後、湘南のテルコさんからモンゴルの馬頭琴演奏のCDをいただいた。
 内モンゴル出身の馬頭琴奏者『URUGUN(ウルグン)』のCDだ。
           
 心に沁みるような素晴らしい演奏だ。
 乳を出さないラクダに馬頭琴の音色を聴かせると乳を出すと聞いたが、そうかも知れないと思う。なんとも言えない心地よい音色だ。
 テルコさん、ありがとう。


◇夜、TVドラマ〝とんび〟最終回を観る
 原作を読んでいたので、ストーリーは予想できたのだが、またまた泣いてしまった。
 地域社会の崩壊、近隣との付き合いもなくなり、家族が孤立化している現代社会。
 しかし、人は一人では生きていけない。一人では子育ては出来ない。
 不器用に、ただ子供を思う情で、自分なりの愛情をぶっつけての子育てを貫く男。
 それを、時には呆れて、時には叱咤しながらも、温かく包み込む人々。
 昭和の時代の懐かしい舞台設定だが、子育てや、子供が育つ環境の本質的なものを考えさせ、心を揺さぶるドラマだった。
           
 ヤスさんは言う。
 「親なんて大したことない。子どもよりちょっと長生きしているだけ。偉そうに育てようなんて思うな。子育ては間違いの連続だ。それでも子供は育つ。」
 「子供には寂しい気持ちをさせないということなんだ。寂しい気持ちは雪みたいにちょろちょろ降り積もって、気が付けばガチガチになっちまうんだってよ。だから親は海にならないといけないんだ。海には雪は積もらないからな。」
 そしてアキラは言う。
 「俺は今まで生きてきて、ずっと不幸だと思った事は一度も無いよ。親父は俺の海だったんだよ。ありがとう。」

 これらの台詞が、心に響き、静かに輝くドラマだった。