今日はもう27日という7月の月末だ

 朝、道を歩いていたら朝顔がきれいに咲き誇っていた。

               

 最近、猛暑が続きながらも、突然強い雨が降り出したり、安定しない気候。
 TVや新聞のニュースも、この気候も、「どうなっているのかな?」と思ってしまう今日この頃だ。

 

◇今日は「スイカの日」だと知らなかった
 TVキャスターが今朝、「今日はスイカの日です」と言っていた。
 ファーム町田店の店頭にも、千葉県のヤマギシの村・成田実顕地からスイカが届いて並んでいる。

               

 7月27日がどうして「スイカの日なの?」と思っていたら、スイカの特徴である縦の縞模様を綱(つな)に例え、7月27日を「なつのつな」(夏の綱)の語呂合わせで制定され、「スイカの日」になったという。

 

◇昨夜は月一回定例の「男達のZOOM研鑽交流会」
 今回ZOOMに集まったのは、いつもの常連メンバー9名。
 関東だけでなく、オンラインのメリットで、今回も九州・奈良・金沢・滋賀・名古屋・栃木など全国的メンバーのZOOM研鑽交流会だった。

               

 毎回、─「この1ヵ月、こんな事があった、こんな事をした。その中で、やってみて思ったこと、気付いたこと、発見したこと、感動したこと等を出し合いながら交流する」─のだが、昨夜は「自分にある捨てられないもの」そんな話題から始まって、結構深いテーマを含んだ話題が出ていた。
 「捨てられないもの」って、「物」だけだろうか、「物でない〝もの〟」もある。
 自分の持っている常識や観念、それも「捨てられない〝もの〟」ではないのかと、面白い事例もいっぱい出て、有意義な研鑽的2時間だった。

 

朝井リョウ著『正欲』を読むが、一読では消化不良
 先日、町田駅ビルの紀伊国屋書店に寄って、特に目当ての書籍があるわけでもなかったが、平積みされている新刊の中で目に止まったのが、帯に赤い字体で「2022年 本屋大賞ノミネート」とある書籍。

               

 本屋大賞とは「全国の書店員が選んだ いちばん! 売りたい本」とキャッチコピーにあるように、作家や文学者が選考委員になっている芥川賞直木賞などとは違った、全国の書店員の投票によって選ばれる賞なのだが、それに選ばれた作品を読んで、僕は裏切られたことがほとんどないので、僕の読書本選択の参考にしている。

 この「朝井リョウ」という作家の本は、僕はまだ読んだことない。どんなことを書く作家なのだろうと思いながら、手に取って冒頭の6ページを立ち読み。

 ──たとえば、街を歩くとします。すると、いろんな情報が視界に飛び込んできます。──と始まる冒頭の6ページ。
──昔は、その情報のひとつひとつが独立していました。たとえば、電車の壁にずらりと並んでいる英会話を学ぼうとかダイエットをして健康になろうとか、そういう前向きな雰囲気のメッセージたち。子どものころ、それらはあくまで、「英会話を学ぼう」「健康になろう」と、各々が独立した主張をしているように見えていました。(……)あのころは、街を歩くだけで飛び込んでくるあらゆる種類の情報を、あくまで、あらゆる種類の情報だな、と思うまででした。
 だけど、私は少しずつ気付いていきました。一見独立しているように見えていたメッセージは、そうではなかったということに。世の中に溢れている情報はほぼすべて、小さな河川が合流を繰り返しながら大きな海を成すように、この世界全体がいつの間にか設定している大きなゴールへと収斂されていくことに。
 その〝大きなゴール〟というものを端的に表現すると、「明日死なないこと」です。 目に入ってくる情報のほとんどは、最終的にはそのゴールに辿り着くための足場です。(……)それはつまり、この世界が、【誰もが「明日、死にたくない」と感じている】という大前提のもとに成り立っていると思われている、ということでもあります。
 そもそも「明日、死にたくない」とは、どういう状態なのでしょうか。──

 こんな問いからの小説って、どんな内容なのだろうか?
 「朝井リョウ」って、どんな作家なのだろうか?
 そんな興味が湧いて購入して読んだ本だった。
 物語の展開に引き込まれて、一気読みに近い形で、昨日、読み終わったのだが、一読しただけでは、あまりにもテーマが重く読後感想が書けない。
 「多様性」が肯定され、声高に叫ばれる世の中になってきている今、それなのに、その「多様性」の枠からもはみ出されている「多様性を持つマイノリティな存在」。そこに生きている人達の、生きる葛藤の物語なのだ。
 「みんな違って、それでいい」などと、安易に口にしていた僕の常識をジワジワと「??」と問いかけ、「多様性のある社会=誰もが生きやすい社会」という概念なども「お前が思っている多様性って何?」「ほんとうに、そう?」と問いかける重い重いテーマ。
 ちょっと時をおいて、もう一度、じっくりと咀嚼しながら読み返したくなる、不思議な魅力を含んだ小説だった。