新聞記事から・お金について

 いま、我が家の花壇に「ムギナデシコがきれいに咲いている。

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 すじ状の斑点が入ったピンク色の花。着物地に描かれるような優雅で華やかで、そして優しい雰囲気の花だ。

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 原産地のヨーロッパでは、コムギ畑の雑草で厄介者扱いをされることもあるらしい。

 


◇新聞記事から・お金について
 東京新聞(21日朝刊)の「時代を読む」という欄に、哲学者の内山節さんが『お金に支配される「もろさ」』を、書いていたので紹介する。
 内山さんは、僕も登録している「森づくりフォーラム」の代表理事で、群馬県上野村に住み、畑を耕し、森を歩きながら暮らし、東京と上野村との往復生活を続けている。
 僕も何度か話したこともあり、内山さんの考えには共感することが多い。

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 この記事の一部を抜粋すると・・・。
── グローバル化とは、ひとつの価値観やシステムが世界に広がっていくことを意味している。(中略)
 今日のグローバル化とは、何を意味しているのだろう。(中略)
 考えてみればお金ほどグローバルなものはないのである。十ドルは世界中どこにいっても十ドルである。こうして、今日のグローバル化は、金融と企業の経営システムの統一、お金に換算された利益を最大化するためのシステム統一としてすすめられた。
 だがそうなれば、お金は単なる道具ではなくなる。お金を増殖させることが目的になり、企業システムも人々の労働、消費も、すべてがお金のための道具になっていく。お金が最高権力として人間や社会を支配するという転倒が、生じてしまうのである。
 ところがそのお金は虚構でしかない。今日のお金は各国の中央銀行が印刷した紙切れにすぎず、私たちがそれをお金という特別なものだと信用することによってのみ成り立っている。いわば、共同幻想によって支えられた虚構でしかないのである。
 とすると、お金が支配する時代とは、虚構が現実を支配する時代だということになる。そのことが今日の世界を劣悪にした。(中略)
 グローバル化が叫ばれるようになってから、なぜ世界は劣化していったのか。その理由は虚構が支配する時代をつくりだしたからだということを、私たちは注視しておく必要があるだろう。 ──