テレビドラマ 『 この世界の片隅で 』

 先月末から今月初めにかけての、西日本における豪雨被害は、過去に例を見ないほど甚大なものとなっている。
 特に、広島県呉市は主要道路の大半や鉄道が寸断され、市全体が「孤立状態」になってしまった。
 その呉市を舞台とした物語『 この世界の片隅で 』がテレビドラマ化され、TBSの日曜劇場で先週日曜日から始まった。
 この物語は、一昨年に映画が公開されたときに観賞して、とても感動し「心に残る映画の一つ」として記憶に残っている。
       
 あのアニメーション映画が、今度は実写ドラマ化?
 アニメだからこそ、あの主人公「すず」の、天然キャラのぽあ〜んとした人柄が、戦時下という過酷な状況の中で心癒やしてくれて、ホッとしながら観賞できたし、感動も覚えたのだが、果たして実在の役者が演じるテレビドラマでは、どうなのだろう??
 そんなことを、僕はちょっと心配していた。
 昨夜、日曜日の放映をビデオに録っておいたのを観た。
 心配していた主人公・すずを演じているのは、松本穂香という女優。
           
 なかなかよかった。危惧していたこととは裏腹に、アニメのすずの雰囲気を出していた。
 これなら、連続ドラマとして、来週も楽しみにしようと思った。
       
  

呉市に実家があるNさんのブログから
 知人のNさんには、呉の実家に年老いた両親がいる。
 周辺の地域に通じる道路や鉄道が軒並み寸断されていて、広島空港からも広島駅からも呉に入れない状態。
 スーパーには、生鮮食料品がないようだ。
 Nさんは、実家に駆けつけることもできず、「東京から食べ物を送ってもいつ届くかわからないし、それでなくても大変な宅配便の人たちの手を余計に煩わせることになるので、歯痒いですが今はどうしようもありません。」と書いている。
 そして、こうも書いている。
 「父は『戦中戦後の物資が不足しとった頃を思えば、こんなの大したことないわ』と泰然としていますが、このかんかん照りの中、スーパーに毎日食べ物を探しに行く97歳の父のことを思うと、娘としては申し訳ない気持ちでいっぱいです。」
 こんなNさんに、どんな励ましのメールを書いたらいいのだろうか、暫し考えてしまった。