東京は今日も梅雨時のような天気。
朝から小雨が降っていて、昼過ぎには強い雨脚になり、夕方の帰宅時には土砂降り。
最近、こんな天気の日が続く。もう、夏が終わって秋雨の季節に入ったのだろうか。
今日は8月15日、終戦の日だ。
昨夜は、NHKスペシャルで「樺太地上戦 終戦後7日間の悲劇」をやっていた。
新田次郎の小説『終わらざる夏』を思い出しながら観る。
◇亡き姉にお線香をあげる
今朝、高田馬場の案内所に行く途中で、3年前に亡くなった姉にお線香をあげ、一人暮らしになっている義兄の顔も見たいと思って、川崎の義兄宅に寄った。
久々の訪問。
86歳になった義兄は、ヘルパーに週2回の生活支援を受けながら一人暮らし。
認知症もなく、顔色も良く元気だったが、ただ「足が弱って、出歩くのに不安を感じる」と言っていた。
姉は働き者だった。70歳近くまで開業医院の医療事務の仕事をしていた。
義兄は「老後の為と言って蓄えていたようだが、結局、その老後に使っているのは俺一人なんだよな。元気なうちに2人で旅行でもしたり、使っておけばって思う気持ちも湧くなあ〜。」としみじみと呟いていた。
義兄は読書家だ。
「もう、根気が続かなくて・・、最近は買ってないよ。」と言っても本棚には大量の本。
特に、藤沢周平や新田次郎、葉室麟などの小説が多かった。
眺めていたら「読みたいのは持っていってもいいよ。どうせ、いつかは処分だから・・・」と言う。
3冊、読みたいと思っていた本があったのでいただく。
帚木蓬生の『水神』(上)(下)と、葉室麟の『柚子の花咲く』
またまた、読みたい本が、だいぶ溜まってしまった。
◇東山彰良著『流』を読む
やっと読み終えた。
一昨年の直木賞受賞作品。
僕はまだ読んでいなかったので、新刊文庫本で平積みされているのをみて買った東山彰良著 『 流 』。
1970年代の台湾。
偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父が何者かによって殺された。
祖父の死をきっかけに、自らのルーツを探り、犯人にたどり着くまでの物語。
台湾と大陸、国民党と共産党、台湾内部の本省人と外省人、第二次世界対戦後の歴史の中で翻弄されながらも、したたかに、波瀾万丈に、葛藤しながら生きる青年。
台湾生まれの東山彰良だからこそ書けた小説であることは確かだ。