今日の朝日新聞『折々のことば』から

 朝日新聞朝刊の1面に、哲学者・鷲田清一さんのコラム『折々のことば』がある。
 僕は毎回、楽しみにして読んでいる。
 16日・今朝の『折々のことば』は、作家の星野智幸さんの言葉を紹介していた。
          

   『そこに所属しているという意識から、そこを自分が所有しているという意識に変わったとき、共同性は排他性へと変質する。』(星野智幸


 つまり「つながりを持てることが喜びだったのに、どこまでが仲間かという線引きが始まる」のだと、作家は言う。他の人たちと思いを共有しているという感覚は、自分は疎外されているという負の感情を癒やすが、同じその「物語」を共有しない人々の排斥へと容易に裏返る。「新潮」1月号に寄せた文章「一瞬の共同性を生きる」から。(鷲田清一


 星野智幸さんの書いた作品を読みたくなった。