月刊『探理夢到』12月号届く

 ヤマギシについての著書『ユートピアの模索−ヤマギシ会の到達点』と『農業が創る未来−ヤマギシズム農法から』を刊行されている村岡到さんから、村岡さんが毎月発行している『探理夢到』が届いた。
            
 今回の急きょ降って湧いたような総選挙の事や、沖縄県知事選挙結果の事などについて、村岡さんの提言がタイムリーに載っているし、村岡さんが専門とする資本主義の枠内でいかに社会主義志向の活路を見いだすかといった論文も掲載されている。

 その論文『則法革命論の現実的展開』の中で、ヤマギシについて触れているので紹介したい。
 ─ この二年余のヤマギシ会との交流によって、彼らが「お金の要らない」生活圏を創造していることを知った。裏返して表現すれば、資本制社会は「お金の要らない」生活圏が形成されることを或る範囲・水準までは許容できるということである。まさに、「貨幣の廃絶」をめざす〈社会主義への経済的接近〉の通路ではないか。 ─
 村岡さんは、僕たちのヤマギシ会の試みと実践を、社会的意義として、このように位置づけしてくれているのだなと思った。

 シリーズ『ヤマギシ会の人びと』では、先日、むらnetに載っていた内部川実顕地の宅急便代金の負担についての研鑚を載せてくれている。
 ─ たかが宅急便の代金の支払いをめぐって、これほど真剣に話題にして考える人たちがどれだけ存在するだろうか。もちろん、出張費だの事務用品だのの支出をめぐって誰が〈個人か会社か〉負担するのかは、日常的に話題になっているだろうが、話題にするレベルに違いがあるように思えるからである。個人的利害・損得というレベルではなく、生き方や「金銭の捉え方」=貨幣の役割についてまで踏み込んでいるところが、注目に値するのではないだろうか。 ─
 このように、日々の僕たちの研鑚を通しての試行錯誤しながらの実践を、取り上げてくれているのだ。

 さらに、少々恥ずかしいが、僕が以前にこのブログで書いた木内昇著『櫛挽道守』の読書感想を、〈書評〉として編集してくれて2ページを割いて掲載していただいた。
 つれづれに、夜な夜なに、気分で書いたブログ文章が、このような形で掲載され、あらためて読んでみると、自分でも、また違ったイメージで読めるから不思議である。


◇同封されていたのが、このシンポの案内
            
 企画した時点では、今回の選挙は予想していなかっただろうが、実にタイミングがいいテーマだ。
 多摩実顕地では、この日に「餅つき」企画があるが、それは午前中で切り上げて、このシンポに出かけてみようと思う。