今日の朝、夜行バスで三重のヤマギシの村からモンゴルのツェツェグさんが、東京のモンゴル大使館に用事があって、池袋に着くというので、いつもより早く多摩実顕地を出て池袋に迎えにいく。
事前にネットでモンゴル大使館の所在地を検索して、渋谷駅から少し離れた神山町の住宅街の中の大使館をやっと探し当てた。
大使館での用事を済ませて、その後、案内所に案内して、今日の案内所事務局で来ていたユキエさんとユリカさんと4人で昼食を食べながら、ツェツェグさんは片言の日本語であったが会話を楽しんだ。
ユリカさんは、今月末のモンゴル特講の世話係で中旬にモンゴルに行く。
ツェツェグさんは、今夜の夜行バスで三重に帰っていった。
◇モンゴルでの見聞おしゃべり〝恐竜〟
帰国する前日、ウランバートル中心地で、入口にチンギスハーンの坐像がある国会議事堂や、日本人抑留者(満州で捕虜になった日本人)が建設に携わったというオペラハウスがあるスフバートル広場に行った。
その広場の一角で、現在、仮施設のような建物で「恐竜展」を開催していた。
ゴビ砂漠で1920年代に、アメリカの調査隊が恐竜の卵の化石を発見したことから、モンゴルは世界でも有数の恐竜産地として知られるようになった。その後も日本の調査隊なども行って、続々と恐竜研究者も驚くような化石が発見されている。
現在、スフバートル広場で展示されている恐竜の化石は、なんと、モンゴルからアメリカに密輸され、オークションなどを経てさまざまな人物の手に渡っていた7000万年前の恐竜の化石だと言う。
恐竜の名前は、ティラノサウルス・バタール(別名タルボサウルス)。
骨格がほぼ完璧な形で残る化石で、高さ約2.4メートル、全長は約7.3メートル。
会場にも、アメリカから返還された説明が写真入りで展示はされていたが、モンゴル語と英語だったので、ホテルに帰ってからネットで調べたら、モンゴルは裁判闘争までして取り戻したと書いてあった。
その決め手は、複数の古生物学者が、タルボサウルスの化石はモンゴルでしか出土しないもので、ゴビ砂漠で1995年から2005年にかけて出土したものだと証言したことだったらしい。
この化石は、テキサス州の業者によってオークションに出品され、105万ドル(約1億円)で落札されたそうだ。
モンゴルが裁判闘争までして、返還をせまるわけである。
蛇足になるが、以前、僕がモンゴル語のキリル文字を読めるようになりたいと、早稲田奉仕園の語学講座に参加したときに、その講座に小学3年生の男の子がいた。
どうしてモンゴル語を勉強しようとしたのか聞いてみると「将来、恐竜研究の科学者になりたいから」という答えが返ってきて、凄いなあって感心したことを思い出した。
あの少年は、いまは5年生のはずだ。
まだ、モンゴル語を勉強しているのだろうか。
そして、恐竜研究の科学者になって、モンゴルに調査に行く夢を抱いているのだろうか。