Facebookに最近、モンゴルで知りあった人から、友達リクエストがあったり、時々コメントが書かれたりする。
時間がある時には、どんなコメントなのかと辞書を引いたりしているが、返事はもちろん書けない。
そんな事もあって、モンゴル語の単語を少しでも覚えようと思っているのだが、この歳になると記憶力はまるでダメである。
先日、そんな話をモンゴルの留学生(もちろん日本語が流暢)としていたら、
「モンゴル語では〝暗記をする〟のを、どこですると言うか知っていますか?」と言う。
〝暗記をする〟と言うのを、モンゴル語で〝ツェージレフ〟と言う。
〝ツェージ〟は日本語で〝胸〟。
それに動詞にする語尾を付けると〝覚える・暗記する・覚え込む〟になるらしい。
つまり、モンゴル人の感覚では、胸で覚えるのだ。
僕たち日本人は、覚えるのを〝頭〟と思っている。
「そうかあ、頭でなくて胸で覚えるのか」
そんな事を話していて、何かの本で「昔の日本人は腹で考えた」と書いてあった事を思い出した。
内容は定かでないが、日本語にも「腹決め」とか、「腹が据わっている」とか、「肝に銘じる」と言う言葉があるのは、現代人のように〝頭〟でないところで物事を考えていたからだと、書いてあったと記憶している(もちろん、これも頭で記憶していると思っている)。
「頭で暗記しようとするから、覚えられないのよ。私の経験からも言えるけど、間違ってもいいから口に出して、身体で覚えないとダメなの。」
留学生の彼女は、そう助言してくれた。
それにしても、モンゴル語の発音は難しいし、音では聞き取りにくい。