帰宅途中で書店に寄って

 昨日から、案内所に寄っている地域の会員さん達は、安曇野まで出かけて「合宿研鑽会」を開催しているので、今日の案内所は僕一人の留守番。電話の問い合わせが2件ほどと、事務機器セールスの訪問の静かな案内所だった。おかげさまで溜まっていた事務処理が進む。
 帰宅の電車に乗る前に高田馬場駅前の書店に寄る。
 買ったのは、北方謙三著の「楊令伝・第6巻」文庫本と、「リアル・モンゴル語」。
          

◇「楊令伝」
 この小説は文庫本化されたものが、現在毎月1冊のペースで出されている。僕は北方謙三の「水滸伝」を読んでいたので、その続編として単行本で刊行されていたときから読みたいと思っていたのだが、電車の中で読むのには文庫本が最適だし、経済的にも文庫化されるのを待っていた。
 その第6巻が先週発売されたので、今日、早速買った。
 この文庫「楊令伝」発売が月1冊のペースなので、僕はカバンの中に入れておいて、焦ることなく気が向いたときに、気楽に読み進めている。
 
◇「リアル・モンゴル語
 今日は、もう一冊、語学コーナーに寄ってモンゴル語の本を買ってしまった。
 モンゴル語は日本語と文法的並びが一緒だから、単語さえ覚えたらいいと言われたが、日本語にはない「音」の重なりで発音が難しい。暗記力の低下という年齢的なこともあり、「単語さえ」の「単語」が聞き取り難いし覚えられない。せめてキリル文字を読めるようにして「読み方」から入ろうと思っていたときに、知人からこの本を薦められた。
 この本の特徴は「読み物としても読み進めながら、語学習得にも役に立つ」と冒頭に書かれているが、果たしてどうかは僕次第だなと、思い切って買ってしまった。
 それにしても、モンゴル語の発音は難しい。
 しかし、「これって、モンゴル語で何というのかな?」と調べ出すと面白い発見もある。
 例えば、先日も一人で解釈してメモしておいたのだが、
・「〝受付〟って何というの?」と聞いたら「フレーン・アヴァフ」だと言う。
 フレーン=待つ、アヴァフ=もらう。つまり「待つのをもらう」所なのだ。受付で待つのは当たり前としているあたりがモンゴル人は凄い。
・「さようなら」と言うのを「バヤルタェ」と教わったら、もう一つ「うれしい」という意味もあると聞いた。「あなたに会えて嬉しかったよ」と別れ際に言う気持ちが分かる。
・「息子」のことは「フー」だ。そしたら「利息」や「利子」のことも「フー」なのだ。何となく分かる気がする。
・「舌」が「ヘル」で、動詞になる「レフ」が付くと「ヘレフ」となって「言う」の意味になる。喋るときは舌を使うなと感心する。
・「薬」は「エム」で「医者」は「エムチ」だ。名詞に「チ」とか「チン」を付けると職業になるようだ。
 遊牧の生活で日頃は薬草を自分で探すのだろうが、特別な「薬」をくれる人が「医者」と解釈すれば納得する。日本でも昔は医者にかかるといっぱい薬をくれたと思った。
 ついでに、「仕事=アジル」に「チン」を付けて「アジルチン」というと「会社員」で、「写真=ゾラグ」を「ゾラグチン」というと「カメラマン」なのだ。
・「警察官」は「ツァグダー」と教わったとき、「ええ、ツァグって時間じゃないの」と思った。そうか、時間のように四角張って正確な奴という気持ちの表れかなと勝手に僕は解釈した。

 僕の勝手な解釈で、正確さは補償できないし、カタカナ表記も定かでないが、僕は、こんな解釈をしながら老いの脳味噌に記憶しようとしている。