金子達さんの朗読劇『百万年の後悔』

 前にもブログに書いたが、ヤマギシの元村人の俳優・金子達さんが、いよいよ『百万年の後悔』という朗読劇で全国を廻り始める。
 先週、そのチラシを持って案内所を訪れてくれた。
      
 話しを聞くと、「朗読劇」を2つ用意しているという。
 1つは、原子力発電所の現場で20年間働いていた1級プラント配管技能士平井憲夫さん(1997年逝去)が書いた「原発がどんなものか知ってほしい」という文章をもとにしたもの。
 もう1つは、広島で27歳の時に被爆した医師・肥田舜太郎さんの証言「あなたは、内部被ばくのことを知ってますか」というもの。

 金子さんは、一昨年春に、核の恐ろしさを描いたイギリスの絵本『風が吹くとき』を劇場演劇にプロデュースし、大赤字を覚悟で池袋の劇場で自らが演じた俳優だ。
 金子さんは今年で66歳となり、高齢を理由に郵便局のアルバイト再契約を断られて、今は年金生活だが「いま、これをやらないと、人生に悔いが残ると思って・・」と、朗読劇を携えて全国を廻ろうと、公演を受け入れしてくれる人を探している。
 写真は、先日、田無駅近くで金子さんが朗読劇をやったときのもの。
        

 そんな金子さんを応援したいと、サユリさんが立ち上がって「まず、私達が朗読劇を聴きたい」と、2月29日に案内所でやることになった。
 この朗読劇は、金子さん以外に2人の俳優さんと3人で演じるというので、それなりの費用もかかる。サユリさんは、何とか30人くらいの人に集まってもらってやりたいと、昨日は金子さんと打ち合わせをしたり、チラシを作ったりしている。
 サユリさんも「自分の無知や無関心が、結果的に原発事故になったと最近気づいた」と言って、金子さんを応援する気持ちが湧いたらしい。
 金子さんは、時々TVなどの脇役では見かけるが、有名な名の通った俳優ではない。生活費を切り詰めながらも、社会に訴えようとする金子さんの熱意と、「いま、これをやらないと、人生に悔いが残ると思って・・」という、その意気込みに僕も応援したいと思う。