いま、興味をもって読んでいる本

 お正月の2日だったと思うが、新聞を読んでいたら書籍広告の中に、田内学さんの『きみのお金は誰のため』というのがあって、昨年夏頃読んだ田内学さんの『お金のむこうに人がいる』の第2弾かと思って、早速、メルカリで探して入手。

             

 著者の内田学さんは、元ゴールドマン・サックス金利トレーダーなのだが、経済を「お金・中心から、人・中心に」で考えるという視点で、「経済とは何か」「お金とは何か?」「価格とは何か?」「人が幸せになっていくための経済とは何か?」と、実に新鮮な視点を経済学素人にも分かるように提供してくれる内容の本だった。

             

 今回は、『お金のむこうに人がいる』で解説してくれたことを、さらに分かり易く、物語(小説)風に書かれた本で、「紙幣は何のために登場したか」「家族間(内側)の労働とお金が介在する社会(外側)の労働の違い」「国の借金と国民の預金の関係」「貿易の赤字、黒字とは?」 などなどを丁寧に解説し、お金は本来、私たちが繋がりあって(知らない人とも)幸せになっていくためのもので、「世界は贈与でできている」「未来には贈与しかできない」とし、「人から人へ、過去から現在、現在から未来へ」の贈与経済の発展のための道具なのだと言っている。
 その「お金」に対する私たちの思い込み、常識と思っていること、それを「本当はどうか?」と考え、視点を変えると、新たな希望に満ちた未来があることを提示してくれる内容なのだ。
 とにかく、「お金とは何か?」「経済とは何か?」「経済と社会の仕組みは・・」と、幸せになるための「お金」に対する思い込みを覆させてくれる本なのだ。

 今日、読み終わったばかりで、上手くまとめられないが、とにかく一読に値する本であることは確かだ。
 お金の奴隷になっている現在人への、「そうだったのか」と気付かせてくれる警告の書でもある。