髙橋弘樹(編著)『天才たちの未来予測図』紹介

 書店に並んでいたこの本のタイトル『天才たちの未来予測図』というのが目に止まった。そしてタイトル下の4人の顔写真が強烈。
 並んでいたのは、成田悠輔、斎藤幸平、小島武仁、内田舞。

                

   斎藤幸平は、昨年、『人新世の「資本論」』を読んだ後、何人かでオンライン読後会もやったことがあるので知っている。
 しかし、他の3人はほとんど知らない。夏頃に「成田悠輔って知っている? 彼の言っていることなかなか面白いわよ!」と教えてくれた人がいたが、まだ彼の著書を読んだことはなかったし、小島武仁と内田舞については恥ずかしながらはじめて聞く名前だ。
 そんなことで、店頭で立ち読みを15分ほどしたのだが、これは立ち読みではもったいないとレジへ。

 早速、一読したが、まだ十分に理解していない。 
 『人新世の「資本論」』を読んでいるにで斉藤幸平の述べていることは分かる。しかし、特に成田悠輔については「おもしろい視点だなあ~」とは思うが僕の理解範囲を超えている感じで未消化だ。もう少し彼の他の書籍も読んでみたいと思う。
 そんな未消化読後感なので、現時点では詳しくこの本の内容を紹介できないので、編著者の髙橋弘樹さんが『はじめに─「未来への指針」を示す新時代の羅針盤で述べていることを転記して紹介する。

◇イェール大でデータ・アルゴリズムを駆使した公共政策デザインを研究する成田悠輔助教授は、
「何かわからないけれど、ふらふらしている」、そんな子どもの頃公園で見かけたおじさんのように生きることの大切さを、データやAIがつくり出す未来を見据えつつ、語ってくれました。

マルクス主義者で、マルクス研究最高峰のドイッチャー記念賞を歴代最年少の31歳で受賞した東大の斎藤幸平准教授は、
どうやって「行きすぎた資本主義」をぶっ壊し、一生競争を強いられる社会から脱却するのかを、丹念な「資本論』研究から導き出そうとしていました。

スタンフォード大教授を務め、東大に凱旋したばかりの小島武仁教授は、
世の中の「資源」や「人」を最適な形で配分するための経済理論「マッチング理論」を駆使 して、「誰もが満足する社会制度」をつくり上げようとしていました。

ハーバード大の医学部で精神医学を研究し、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長を務める内田舞教授は、
「うつや怒りのメカニズムを探り、その苦痛を軽減する方法」を明らかにすることで、辛い立場にいる人を救っていくというミッションを掲げていました。

 これを立ち読みで僕は読んで「一度読んでみたい」と興味津々、レジに向かった次第。
 ついでに、各天才たちが述べているタイトルを列記しておくので、僕と同じように興味が湧いた人は「ぜひ、一読」を!

◇成田悠輔『「わけがわからない人間」が輝く時代』
◇斎藤幸平『資本主義から脱成長コミュニズムへ』
小島武仁『世界の歪みを正すマッチング理論』
◇内田舞『withコロナ時代の「心の守り方」』