今日から2月がスタートだ

 1月末から東京町田の朝の気温も、0℃前後の低さで寒い日が続いている。
 しかし、近くの忠生公園の「ロウバイ苑」では満開の香りを漂わせているし、誰かが飾ってくれたロビーの「ぼけ」の蕾みも咲き出して、春が近いことを告げている。

    


◇今日から2月
 お正月を迎えて、新しい年が始まったと思っているうちに1月も終わって、今日から2月がスタートだ。
 我が家の部屋に飾っている月めくりのカレンダーを2月に更新。

    

 何年か部屋のカレンダーは「葉祥明の絵」と決めていたが、今年は絵本画家「黒井健の絵」を飾っている。
 1月は冬景色の絵だったが、今月は春の訪れの絵だ。

 

◇いま、読み終わった本
 今年のお正月は、腰痛改善のこともあって、遠くへの初詣や出掛けることは自粛して、無理せず散歩可能な近隣の神社を詣でることで済ませていた。
 そんなことで、じっくり本でも読もうと、出掛けたつもりでお正月の小遣いを書籍購入へ。

 購入した書籍は2冊。
 1冊は、先日ブログに感想を書いた斉藤幸平さんの『人新世の「資本論」』の続編的内容の『ゼロからの「資本論」』
 もう1冊は、沢木耕太郎さんの『天路の旅人』

    

 この本は570ページというノンフィクション長編で、会の機関誌「けんさん」の編集が終わってから読み出し、昨夜でやっと最後のページとなった次第。

 書籍紹介に──第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、未知なる世界への歩みを止められなかった。その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。──と記載されているだけあって、読み応えある書籍だった。
 僕は、このような日本人・西川一三(にしかわかずみ)という人がいたことを知らなかったし、終戦という激動の歴史において目に留まるような功績や実績を成した人ではないが、確かに彼は「稀有な日本人」であり、彼の自分の信念に沿った真摯な生き方、未知の世界に対する探究心、どの様な困難に遭遇しても自分の使命をまっとうしようとする意思力には、驚きと感動の連続だった。


 まだ読み終わって時間が短いので、僕の中で読後感想を書くまでに消化されてない。
 とにかく、「生きるとは何か」を考える上では、一読に値する書籍である。

 

◇蛇足のおしゃべり
 月曜日の読賣新聞朝刊の「読売歌壇」で、歌人俵万智さんが選んでいた歌。


 『 餌場から餌をくわえて飛翔する鳥だ書店を出てゆく人は 』 
 
 東京都の武藤義哉さんという人が詠った歌なのだが、俵万智さんは「ウキウキと書店を出る人が目に浮かぶ。そうか、本は餌なのか……」と評していた。
 僕も、お正月にバスで出掛けたのは町田駅前の本屋さんだけ。
 『ゼロからの「資本論」』と『天路の旅人』という餌を得て、1月は過ごしたなあ~と笑ってしまった。