金曜日・今日のおしゃべり

◇モンゴルの友人2人を乗せて東京に戻る 
 今月の9日に来日したモンゴルの友人2人が、2週間のヤマギシズム研鑽学校に参加した。
 それが今日終わるので、2人の迎えを兼ね、研鑽会もあったので、昨日からイヌカイさんとゲレルマさんと3人で三重に出かけて、先ほど多摩実顕地に帰ってきた。
 2人とも、2週間、よく考え、自分を見つめて、みんなの話を聞き、自分の考えを出し、みんなの心に触れ、自分のこれからやっていく方向を見出し、研鑽の素晴らしさをいっぱい味わったようだ。
 いい顔をしていたので、帰途に就く前に、豊里実顕地の中庭で、雨が降っていたが記念撮影。
           
 2人は、2月2日にモンゴルに帰国する。


◇僕ら青春のフォーク『神田川』って、どうして心に沁みるのだろう
 帰宅して、食事を済ませて部屋に戻って、ひと息ついてテレビを点けたら、Eテレで『“神田川”にこめた青春〜南こうせつ』という番組をやっていた。
 僕にとっては、実に興味湧く番組だった。
               

この「神田川」という歌は、どうしてこんなにも僕ら団塊世代の心に沁みるのだろうか。
月一回、栃木県の大田原農場でやっている企画「ふるさとFarmづくり・農業体験」でも、夜のアルコールを嗜みながらのひと時に、誰かがギターを奏で始めると、必ずこの歌をみんなでしんみりと歌う。

     ♪ あなたは もう忘れたかしら
       赤い手拭い マフラーにして

 この「神田川」の生まれた経緯や、南こうせつのこの歌に対する思い入れが、番組の内容だったのだが、僕にとってはちょっと意外だったことが語られていた。
 この歌の歌詞にこんなフレーズがある。
   
    ♪ 若かったあの頃、何も怖くなかった。ただあなたの優しさが怖かった。

 このフレーズについて、作詞した喜多条忠が、こんな意味のことを言っていた。
 『学生紛争が盛んなころで「世界を変えるんだ」と叫んだりして、疲れてアパートに帰ると、同棲している恋人がカレーかなんかを作るために、玉ねぎを刻んで油で炒めている。ホッとして心が和み、幸せのようなものを感じる。二人で静かにくらそうか・・って、頭をよぎる。そんな時「これではいけない」と、恋人の優しさに、自分の信念のゆらぎを否定する。そんな気持ちを文字にした。』
 「ええ〜、・・・」僕はてっきり女性が、
 『今は若いから怖いものなんかないけれど、いつまでこの幸せが続くのか、それを考えると、何となく不安だ、怖い・・・。』
 こんな女性感覚を表したフレーズだとばかり、勝手に理解し思っていた。
 意外だった。

 『あなたは もう忘れたかしら 赤い手拭い マフラーにして』は、どう考えても女性の感覚である。
 しかし『ただあなたの優しさが怖かった。』は、優しい恋人に対して男性の心に湧いた感覚を、そのまま歌詞にしたのだというのだ。


 番組が終わったあと、僕はもう一度、YouTubeで「神田川」を聴いてしまった。

 女性感覚で表現した歌だろうと、男性感覚で表現した歌だろうと、そんなことは、どうでもいい。
 僕ら団塊世代にとっては、その時代、その時の、僕らの正直な気持ちを的確に表したフォークだったから、いまでも心に沁みるのだと改めて思った。

 高田馬場の案内所近く、山手線の電車の下を流れる神田川