懐かしい人と懐かしい話をする

 今日、案内所に懐かしい人が訪ねてきた。
 昔、特講を受けた後、東京や神奈川の男達で異業種交流的な集まりをしていた仲間の1人。
 そして彼は、ヤマギシの村に参画して5〜6年ほど豊里実顕地で生活した元村人の建築士である。
 建設部で仕事をしていた彼が手がけた建屋が、豊里実顕地に何棟かある。
 確か、昨日の夕方、僕が夕食のトンカツに舌鼓を打った村の食堂・愛和館も、そうだと聞いたことがある。
 彼は、村を離れた後、東京で設計事務所をやっていたが、その後、沖縄に移住して、パーマカルチャー活動などをしながら農的生活をしていた。
 「沖縄に住む」という雑誌にも紹介されたりしたサカイさんだ。
           
 僕はいまでも沖縄に住んでいるのだと思っていたら、今は、生まれ故郷の佐賀県に住んでいるという。
 上京してきたので、昔、集まっていた男達で、久しぶりに集まろうとなったが、僕が明日から三重出張で参加できないと聞いて、それでわざわざ案内所に訪ねてきてくれたのだ。
 当時、幼年部だった子供の話や、豊里に住んでいた時の話、
 「あの人は元気なの?」
 「顔は思い出すのだけど、名前は何だったかなあ〜? ほら、あの人だよ・・・」
 「豊里の、ほら、あそこは、いま、どうなっているの?」と、
 記憶を手繰りながら、懐かしい話題に花が咲く。
 そして、農産物直売所・豊里ファームなど、今の村の動きに、興味深く頷いていた。
 昔、ともに一緒にやった仲間と、こうして元気に話が出来ることに嬉しくなった。
 帰りに、村岡到さんの新刊『ユートピアの模索・ヤマギシ会の到達点』と『農業が創る未来』の2冊を手に「ヤマギシのことを理解する人が、こうして書いてくれるっていいねぇ〜。」と言って帰って行った。