箱根の〝ポーラ美術館〟と〝ガラスの森美術館〟

 我が家・多摩実顕地では、お正月にそれぞれの家族が自家用車で出かけるよりは「みんなで一緒に出かけたほうが楽しいね」となって、昨年の正月から中型バスによる「日帰りバス旅行」をしている。
 昨年は、箱根神社や箱根関所などの観光と温泉。
 今年は、アート鑑賞と温泉だ。
 バス旅行の4日の富士山も素晴らしかった。
      


◇〝ポーラ美術館〟
 森の中にある美術館。
      
 僕は美術にそれほど詳しくないというか、知識もあまり持ち合わせていないけれど、そんな僕でも、この美術館は〝凄い、見応えがある〟と思う。
 ポーラ化粧品の二代目オーナーであった鈴木常司氏が40年にわたって収集した美術品約9500点が展示してあるとパンフレットに書いてあったが、確かに、その収集の幅の広さに驚く。
 モネ、ピカソルノアールなどなどから、横山大観東山魁夷、村山槐多などなど。さらには中国および朝鮮半島の陶磁器もあれば、江戸時代の化粧道具のコレクションまで展示されていた。
           
 音声ガイドを聞きながら、たっぷり2時間かけて鑑賞したのだが、その中に「鈴木常司は大きな経営判断に悩んだ時に、この絵を見ながら決断した」などと説明を聞き、鈴木常司氏とは、どんな人物で、どんな経営者だったのだろうと、ちょっと興味が湧いた。
 そして、女性の化粧代の一部が、鈴木常司氏の個人的趣味やコレクションを超えて、このような形で「社会貢献」していることに気付く。


◇〝ガラスの森美術館
          
 ヴェネチアン・グラス専門の美術館だ。
 ガラス工芸品の展示もいろいろあったが、庭の綺麗なガラスのイルミネーションはなかなかのもの。
       
             
 ちょうど夕方の入館時間が良かったのか、館内ミニホールで15分程度ではあったが、バイオリンとアコーディオンの演奏のコンサートを聴くこともできたし、別棟のカフェ ・レストランでカンツォーネの生演奏も聴けた。
       


◇富士山を眺めながら温泉
 雲の上に頂上を見せる富士山を眺めながらの露天風呂は最高だ。
       


◇小田原「だるま料理店」で夕食
 幹事のイヌカイさんの心憎い計らいで、帰りの夕食は小田原にある創業明治26年という料理店に寄った。
 この建物は国登録有形文化財指定の唐破風入母屋造りなのだ。
       
 中に入ると、大きな〝大漁風景〟の写真が掛けてあった。
 なんと、そこにあったパンフレットによると、
 明治26年に創業し、大正12年の関東大震災で建物が倒壊したが、大正15年に網元であった2代目が、ぶり28,000尾という大漁で得た資金で「唐破風入り母屋造り」の建物を再建したと書かれていた。
 「へえぇ〜、ぶりの大漁かぁ〜、それでこの建物かぁ〜」と驚く。
 注文した天丼は1300円とちょっと値段もいいが、美味しかった。