震災から3ヵ月の6月11日という今日

マイケル・サンデル「大震災特別講義・私たちはどう生きるか」を読む。
 あの震災から3ヵ月。
  金曜日の午後、案内所にいたのは僕と会員のユキエさん。激しい揺れが続くので慌ててユキエさんと非常階段を使ってビルの外に飛び出した。高田馬場駅前は人であふれ、歩道もあふれ、ビルから離れることが出来ない。ビルが崩れたら・・と。
 あれから3ヵ月が過ぎた。東北の被災現地はまだまだ復興が進まず、原発事故もまだ予断を許さない。
 そんな今日、案内所への出勤電車の中で、先日買った「マイケル・サンデル特別講義」を読んだ。これは
   4月16日放送の「大震災・私たちはどう生きるか」
    5月15日放送の「世界は震災から何を学べるか」
 この放送の内容を書籍化した冊子である。
 
 本当に、僕は3ヵ月前の大震災で何を感じて、何を考え、何を学んだか。そんなことを心のベースに持ちながら、そして問いながら読んだ。読み終わった今も、その問いの答えは言葉に表すまでには至っていない。はっきりと解らなくとも諦めずに「私たちはどう生きるか」と問い続けなければならないと思う。
 冊子の最後にマイケル・サンデル教授は次のように僕たちに投げかける。
−−私から日本にお願いしたいことがあります。今後、原子力をめぐって議論が起こると思いますが、その時には、率直に意見を交わし、お互いに敬意を払った議論を重ねていただきたい。恐れることなく、避けることなく向き合ってほしいのです。
 今、世界中の民主主義が苦戦しています。それは、ある種の空虚さに打ち勝とうと、もがいているのです。ここ数十年、経済の問題が政治や民主主義的な議論を押しのける傾向がありました。(中略)
 今回のことは民主主義に対する究極のテストだと思います。人々にとって最も重要な問題、最も熾烈に争われるような問題が、公然と敬意をもって議論できるかどうか。(以下略)
 この様にマイケル・サンデル教授は、今回の震災に正面から向き合って、教訓や復興に留まらない、未来を見据えた、僕たちの日頃の生き方を見つけ出し、世界に発信することを期待しているのだなと、僕は受け取って冊子を閉じた。

◇夜、多摩実顕地はメンバー全員で「自動解任」の研鑽会をした。
 研鑽テーマは「この半年、やってきてみえたこと」
 そこでも、この震災で僕は何を感じて、何を考え、何を学んだのだろうか。そして、これからの生き方の姿を考えた。