まだ5月というのに台風

 九州の会員・Tさんからのメールに
「5月だというのに台風が来襲!?。この異常さをどこのテレビ局も新聞も忘れているかのように見えます。数年前に7月に台風がきたときは、このことを地球温暖化の深刻化と結びつけて多くのメディアが取り上げましたが・・・。」
 確かに、台風と言ったら日本列島にやってくるのは「秋」という認識がある。今年は夏の7月、8月でもなく、梅雨前(台風で早い梅雨入り宣言だったが)の5月に台風2号だ。
 日本の僕たちは、東日本大震災福島原発事故で、そちらに関心がいっているが、地球規模での気候にも異常現象が現れているのかも知れない。

◇28日・土曜日・雨
 案内所では、定例の「若者研鑽会」。今回は5月に特講に参加した山梨県の若者がやってきた。彼のお姉さんは、我が息子達と同じ頃に高等部で育っていたので、久しくあってないが両親もよく知っている。6月末にはカナダに留学すると言っていた。
 若者が特講を受け、社会に、世界に、飛び出していく。そんな若者をみていて、嬉しくなる。
 夜は、我が家・多摩実顕地では「幸福研鑽会」
 湘南、千葉、練馬供給所などのメンバーも集まっての研鑽会だ。話題はやっぱり震災支援の現地に出かけた人が、そこで感じたことを出しながら、それを題材に「幸福はいずこにありや・・」を研鑚。
 僕たちの生活では、みんなの顔を見ながら、みんなの息づかいを感じながら、その人の心を受け取る。そんなひとときが大事なのだ。

◇29日・日曜日・雨
 雨足が強い。台風の影響だ。
 僕は、「5月23日の参議院行政監視委員会」で原発事故問題を審議した時の中継USTREAMのアドレスを、知人がメールで知らせてくれていたのを思い出して、それを観る。
 参考人として、京都大学原子炉実験所助教・小出氏、芝浦工業大学非常勤講師・後藤氏、神戸大学名誉教授・石橋氏、ソフトバンク株式会社代表取締役社長・孫氏が発言した内容だ。
 原子力発電に向かっていたエネルギー政策。それを根本から見直さなければ、次世代に残せる社会はないのかも知れない。そんな審議が始まっている。あらためて、僕たち一人一人の問題認識度が問われ、これからの日本の方向を左右すると思った。
「今回の福島原発事故は、今までも原発の危険性を訴えてはきたが、解ってもらえるまで訴えられなかった自分にも科学者としての責任がある」
 そんな発言に、社会で起こっている様々な事、その流れ、それらに無関心に傍観しがちな、そんな自分の立ち所を問われているのだと思った。

◇30日・月曜日・午前中は雨
 早朝6時に多摩実顕地を出て、成田空港まで出かける。
 会員6人の「モンゴル会員ツアー」出発日だ。それぞれが初対面。ここは全員を知っている僕が行って、それぞれ紹介した方がベストかと思ったのと、ゲレルマ女史が急遽、モンゴルに帰国することになって、その打ち合わせもあって成田空港まで足を運んだ。


 それにしても、成田空港はガラガラだ。
 空港職員も暇そうに立っているので「最近は、こんなに空いているのですか」とたずねてみたら、
「震災以降は、外国からの団体客はほとんどいないし、個人客も全然です。カウンターの職員だって、英語はほとんど使わないほど、アメリカやヨーロッパからの人は少ないです。地図を見たら小さな日本だから、日本全体が放射能汚染と思っているのでしょうね」と笑っていた。
 世界の人々が、敬遠する日本。それほどの事態を招いてしまった今回の原発事故・・・。