浅田次郎の時代小説「一刀斎夢録」を買う

◆今日の案内所は、午後から岡部実顕地からコジマさんが来てくれて「書の会」。4月には94歳だというのに元気に案内所まで来てくれての書道教室だ。生徒は会員さん10人ほど。コジマさんは奥さんと一緒に11時頃に案内所に来てみんなで一緒に昼食をとり、午後1時から指導して、一人一人の作品の添削などをする。夕方、まだ電車が混まない4時前に岡部に帰っていただく。
高田馬場駅は、夕方、早稲田大学入試のためか、いつもより混雑。
◆会の機関紙「けんさん」2月号も発行され、頭の中は、次の3月号の編集企画に切り換えつつある。そんな時に、無性に小説が読みたくなる事がある。
 先日、新聞の書評欄をみていて浅田次郎の新作「一刀斎夢録」の〝一刀斎〟が、実は新選組の〝斎藤一〟を逆さにしたものであると知ってちょっと興味がわき、帰宅途中に書店に寄って「一刀斎夢録」を購入した。
 
 浅田次郎は好きな作家の一人である。「壬生義士伝」では、南部盛岡藩の脱藩浪士・吉村貫一郎という新選組隊士の生涯を描いていた。国元に残してきた妻子にお金を送るために守銭奴と呼ばれながらも、「義」を貫く吉村貫一郎の生き様に感動した記憶がある。
 その浅田次郎が、今度は新選組の中でもあまり良くは描かれた記憶がない、ニヒリストで内向的で、人付き合いが悪く、その上、新選組随一の剣の腕前で「人斬り」と恐れ嫌われていた斎藤一を主人公にした小説とは、どんな内容なのだろうと思った。それともう一つ、斎藤一が、幕末の動乱で新選組メンバーがほとんど死に絶えた中、彼は「藤田五郎」と名を変えて新政府の警察の職について大正まで生き残っていた事に「晩年はどんな生き様だったのだろう」と前々から気になっていた。
 読書はもっぱら通勤の電車内である。
 いつ読み終わるかは別として、満員電車の中で浅田次郎ワールドにしばし浸ってみようと思う。