2月25日のおしゃべり

 今朝の東京の最低気温はマイナス4℃。48年ぶりの低温らしい。
 確かに寒かった。手袋がありがたいなあって思う冷たさだった。
 昼間の最高気温は、なんとプラス4℃だったとのこと。

 今日の新聞から2つの話題。

◇読売新聞13面の『想う2018』
 社会学者の見田宗介さんが、明治維新以降の日本が進んだ近代化について論じていた。
      
 見田さんは
『僕の考えでは、平成の始まりは明治維新と並ぶ、大きな歴史の曲がり角です。二つは対照的です。明治は坂を上り始めた時代、平成は坂を上り終えた時代。
 ただ、消極的にとらえる必要はありません。日本は富国を成し遂げたと考えるべきです。この先、谷底に下るのでなく、高原を歩き続けられるようにすることが大切です。地球環境・資源は限りはありますが、無理をしなければ、今の相当豊かな生活はほぼ保つことができるはずです。
 どうやって高原の明るい見晴らしを切り開くか、それが日本の課題です。』と語る。
 そして、見田さんは
『英国の哲学者バートランド・ラッセル(1872〜1970年)は「幸福論」で、富者が幸福でないのであれば、全ての人を富者にすることに何の意味があるのかと問いました。まさに平成日本の問題です。これは経済成長で解決できる性質のものではなく、別次元の幸福という問題です。』と指摘する。


朝日新聞の1面の『折々のことば』
 哲学者の鷲田清一さんが担当するコラム『折々のことば』で、今朝、紹介しているのは、次の言葉だ。
          
 『戦争を知っている世代が政治の中枢にいるうちは心配ない。平和について議論する必要もない。(田中角栄)』
 鷲田さんは、次の様に解説している。   
 ─「だが、戦争を知らない世代が政治の中枢となったときはとても危ない」と続く。元総理は新人議員たちにこう語ったと、実業家で元中国大使の丹羽宇一郎が近著『戦争の大問題』に記す。跨(また)ぎ越してはならない線がどこかを教えるのは、体験の重しである。丹羽の引いたこのことば、雑誌「通販生活」本年春号の表紙を飾ってもいる。─
 「跨(また)ぎ越してはならない線」の体験的重し・・・。
 丹羽さんとは、昨年5月、村岡到さんが主宰する「友愛政治塾」の勉強会で「日本と中国の友好外交の道」と題した講演を聞き、その後の懇談会で名刺交換もした。
 そのとき、丹羽さんは「14億人の人口をかかえる隣国中国と、どのような関係を創り出す必要があるか」を分かりやすく説明されていた。