金子みすゞの詩「花のたましい」

 今日、帰宅時に、乗換駅の新宿駅西口を歩いていたら、そこのプロムナード・ギャラリーに、書道作品が飾られていた。
 そのなかに、金子みすゞの詩「花のたましい」があった。
     
 
        花のたましい


      ちったお花のたましいは
      みほとけさまの花ぞのに
      ひとつのこらずうまれるの


      だって お花はやさしくて
      おてんとさまがよぶときに
      ぱっとひらいて ほほえんで
      ちょうちょにあまいみつをやり
      人にゃにおいをみなくれて


      風がおいでとよぶときに
      やはりすなおについてゆき


      なきがらさえも ままごとの
      ごはんになってくれるから



   暫し足を止めて、この詩を小さな声で読む。