今朝、鞄の中に弁当を入れながら、電車の中で読む本が何もないことに気付いて、妻の本棚を漁っていたら目に付いたのが桜井進さんの『感動する! 数学』という本だった。
「ヘェェ〜 こんな本を読んでいるんだ?」と思いながら、表紙を見たり、目次を見たりしていたら読みたくなって鞄に入れた。
僕は、昔から数学は得意な科目ではなかった。
電卓があるから日常生活が出来ているのであって、暗算なんかも、からっきしダメである。
そんな僕がなぜ読みたくなったかというと、
先ず、目次を見ると
第1章 数学とは「発見」だ!
第2章 数学とは「芸術」だ!
第3章 数学とは「ドラマ」だ!
第4章 数学とは「宇宙」だ!
第5章 数学とは「夢」だ!
とあるし、表紙の写真は「ミロのヴィーナスに隠された黄金比」と載っていて、帯には「数学のロマンと感動の世界にようこそ!」とある。
まだ、第1章と第2章しか読んでないが、実にワクワクする内容だ。時間があるので第1章に書かれていたことをちょっと紹介すると・・・
◇例えば「発見」とはどんな事か。
(X−A)(X−B)(X−C)・・・・(X−Y)(X−Z)= ?
一つ一つ掛けていく原始的なやり方でも正解は得られるが、この26項を眺めていると、いちいち掛け算をする前に稲妻のごとく、あることにひらめく。
それは、(X−Y)の前の(X−X)を考えると、これは当然「0」だ。
つまり、「0」の入った掛け算は、全体が「0」になる。
このひらめきがが「発見」なのだと解説している。数学に疎い僕でも、なるほどと納得する。
◇数学は「発明」や「創造」でなく「発見」だから「特許」にならないらしい。
物理の法則や、数学の定理・公式というのは、人類の不変の共有財産で、その真理に辿り着く「発見」だからだそうだ。「発見」された以降は、誰が用いても使ってもよい事になっているらしい。
◇日本人の「ゼロ」と「レイ」の使い分け 「零」には「ゼロ」と「レイ」の読み方がある。
テストの点数などは「レイ点」というが、事故などの死亡者の数は「死亡者ゼロ」と、なぜ言うのか。
前者は、テストが零(レイ)点だと言っても、まったく全て間違ったというわけではなく、答えは間違っているが、それを解く考え方はもしかしたら、ある時点までは合っていたかも知れないので、絶対的な「無ではない」からだと言う。小数点の表示も、それで「レイ」と読むらしい。
後者は、疑う余地がない「無」絶対数としての「0」だから「ゼロ」と読むらしい。
こんな展開で数学の解説が分かり易く続く。次の解説にワクワクしてしまう。