4月2日のおしゃべり

◇若いお母さん達の「暮らし研」
 案内所では、最近月一回、若いお母さん向けに「暮らし研」という研鑽会と、乳幼児のお母さん対象の「子育て講座・ぴよっこ」という研鑽会をやっている。
 ヤマギシの村で育ったり、元学園生だったり、特講を受けたりした若いお母さん達が、心穏やかに子育てが出来るようにと、案内所の事務局のカヨコさんやヒトミさんが、研鑽会や講座に入って、子育ての悩みや家庭でのいろいろなことを聞きながら研鑽している。
 もちろん、研鑽会中はセツコさんやユリカさんなど、子育てが終わったお母さんが子預かり役をしている。
 今日の「暮らし研」に来たのは2人のお母さん。アイちゃんとタカちゃんだ。
 僕は、一緒にランチタイムを過ごすだけだが、たまに小さな子どもと一緒の食事も楽しいものだ。
          
 2人とも1歳7ヶ月。なんと6日違いで生まれた2人。双子のように仲がいい。
 先週の「子育て講座」には、タカちゃんは旦那さんも連れてきていた。
 今日聞くところによると「次回の講座はいつなのか」と、旦那さんが楽しみにしているらしい。


伊勢神宮朔日餅(ついたちもち)
 ヒトミさんが息子や娘と伊勢神宮に行ってきた。
 そのお土産に、朔日餅というのを案内所に持ってきてくれた。
          
 伊勢では、毎月1日に普段より早く起きて、神宮へお参りする「朔日(ついたち)参り」というならわしがあるらしい。無事に過ごせた1ヶ月を感謝し、また新しい月の無事を願ってお祈りするそうだ。
この「朔日参り」の客を迎えるために作り始めたのが「朔日餅」。元日を除く毎月1日の限定販売。
 ヒトミさんの話によると、前の晩に行って整理番号券をもらって、当日の朝4時半からの販売開始に向けて3時半に並んで買ったという。
 毎月、その季節の餅で、今月は「さくら餅」。うやうやしく頂いた。


◇鞄に入れておいた文庫本
 通勤電車の中で、ちょっと疲れ気味の時や、細切れの空き時間に読むために、池井戸潤の文庫本を鞄に入れていた。
 まとまった時間を費やさなかったので、この文庫は半月以上も鞄に入っていた。
 その点、池井戸小説は、展開が面白いし、ハラハラさせるし、ページをめくったら直ぐにその世界に入っていけるから最適だ。
 今回、鞄に入れておいた文庫は『BT’63』
          
 心を病み、妻に去られた主人公。
 押し入れに残された父の遺品(宅配制服とトラックのカギ)に触れた瞬間、奇妙なタイムスリップを経験。
 過去と現在が交互に展開し、父の若い時代をかいま見る。
 5年前に亡くなった無愛想だった父が、若い時代に、仕事に打ち込み、闇の世界の人達と闘いながら、命を懸けてまで恋人を守った事などを知る。
 最後は、父の偉大さと優しさを知って、自分も生きる希望を得る。
 さすが池井戸潤
 そう思わせる小説だった。